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華筏 35
2015-11-10 Tue 18:00


大好きな2人をモチーフにしたお話です







宵闇の空を抱き合いながら見つめる



少しずつ夜が明けていくと共に、瑠璃色の空が明るく色を変えて



その色が彼には見えないなんて
神はなんという残酷な事をするのだろう



神を憎いと思った
神を憎むことで天罰が降るならそれでもいい



「ユノ…僕は大丈夫です」



俺がそんな事を思ったのが伝わったのか
チャンミンは俺が腰に回した手に力を込めた



「僕は色を失ってしまいましたが…代わりにあなたというかけがえのない存在を得ましたから」



そう言うと俺の目を見つめ、唇を寄せた



チャンミン…
俺は、お前の絵画への情熱の代わりになれるのだろうか?



俺はこの男を愛している
彼が言ったように、彼が望むのなら一緒に死ぬことすら厭わないけれど



でもそれは…何か違うと思った



俺は…何の力も持たない平凡な人間だけれど
一緒に死ぬことよりも、彼と共に生きていくことは俺にだって出来るはずだから



『俺は…チャンミンと一緒に死ぬことよりも、それが例え茨の道だとしても、チャンミンと一緒に生きていきたい』



俺は彼の両肩を掴み、そう宣言した



チャンミンは…
大きな瞳いっぱいに露を含ませて



「ありがとう…ユノ…」



と言い、再び俺の腕の中に埋もれる
いつの間にかすっかり姿を現した朝日が二人を照らしていた






俺に秘密を打ち明けた事で胸のつかえが取れたのか、チャンミンは笑顔を取り戻した



むしろ今まで以上に明るくなったように感じて、俺はそれがすごく嬉しかった



俺の知らない間に、先輩の店にも顔を出しているようで、マンションに帰ると先輩の店の包み紙があったりして



「ユノの先輩に僕の知らないユノの事をたくさん教えてもらいました」



なんて舌をペロリと出してチャンミンが笑うから
先輩選んだワインを開ける彼の手からオープナーを取り上げて、意地悪してやったけど



一度宙に浮いてしまった蜜月の日々が
再び甘さを増して戻って来てくれた






そんなある日



俺はいつも通りに社屋を出た
日を追うごとに肌に当たる空気が冷たさを増して
季節が着々と歩みを進めているのを感じた



チャンミンのギャラリーに向かう俺の前に
スッと立ちはだかる人影



〈チョン・ユンホさんですか?〉



『そうですが、何か?私に尋ねるのであれば、先ずはそちらが名乗るのが筋ではないでしょうか』



急に目の前に立たれたから、ついムッとしてそう返したが、目の前にはきちんとした三つ揃いの仕立ての良いスーツに身を包んだ男が立っていて



〈おっしゃる通りです。大変失礼致しました。私はこういう者です〉



その男は頭をさげると、おもむろに名刺を差し出した



《ミレコーポレーション 会長秘書 キム・ソクジュ》



ミレコーポレーション…
チャンミンの父親の会社だ



〈お忙しいところ大変恐縮ですが、ぜひお時間を頂きたいのです。会長がお目にかかりたいと申しております〉



俺の中に電気が走った気がした
チャンミンの父親が俺に会いたいだと?
そんなバカな話……チャンミンの事か!?



自分の息子が男の俺と付き合ってる事を知ったんだな



悪い予感しかしなかったが
俺はチャンミンにどんな道でも共に生きると誓った。だから逃げるわけにはいかなかった



『待っている人が心配をするので、連絡を入れてからでもいいですか?』



俺はそう言うと、チャンミンに遅くなるというメールを送る。ただ、このことは書かなかった



スマホを胸にしまい『お待たせしました』と彼に言う。キム氏は会釈をすると、俺を案内して車に乗せた



車は程なくして、ホテルに着いた
キム氏に案内されるがままホテル内のレストランについて



キム氏は個室らしいドアをノックして
〈お連れしました〉と中に言い、ドアを開ける
俺にどうぞ、という風に手を差し出した



ドアが閉まる
椅子に腰掛けていた初老の男性が立ち上がり
《時間をとらせてしまい申し訳ない。私はシム・ミョンミン。チャンミンの父親です》



と、手を差し出してきた



ああ…面ざしがさすがによく似ている
チャンミンのお姉さんのユキさんもチャンミンに似ていると思ったが…



ついぼんやりしてしまい、慌てて左手を肘に添え『チョン・ユンホと申します』と握手を交わす



彼の父親に促されて、椅子に座る
この後…この柔和な表情がどのように変化して行くのか



俺は不安に思いつつも
チャンミンと共に生きるために乗り越えなければならない壁だと決意を固め



腿の上に乗せた両の拳をぎゅっと握り締めた







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この記事のコメント
チャンミンのお父さん登場( ̄□ ̄;)!!
ゆんちゃすみさん こんばんは〜🌛
なんか実家に帰られて のびのび
羽を伸ばしていらっしゃるじゃ
あーりませんか??(๑´ლ`๑)フフ♡
せっかくだから 休暇いっぱい使って
ゆっくりしてね♡(๑¯ ³¯๑)

華筏!!せっかくユノとチャンミンの蜜月の
甘い日常が戻って来たのに
チャンミンのお父さん登場じゃないの( ̄□ ̄;)!!
オーマイガッ((유∀유|||))
チャンミンの🏠お金持ちだからねぇ。゚(゚´Д`゚)゚。
これは 韓国ドラマあるあるですか??
ε-(;ーωーA フゥ…一難去ってまた一難って
やつですね(¯―¯٥)
チャンミンには ユノというかけがえのない
パートナーを見つけて 前に進もうと
してるから 幸せになってほしいね(இдஇ; )
チャンミンのお父さんが
なんか変な事言ったら あたしが
通りすがりに ゲンコツ👊して
ダッシュ💨
して逃げるから
任せて(๑•̀ㅂ•́)و✧
2015-11-10 Tue 18:49 | URL | くみちゃん #- [内容変更]
Re: くみちゃん様
こんばんは〜
コメントありがとうございます(*´∀`)

お陰さまで羽根を伸ばし過ぎて、伸ばした羽根を畳めなくなりそうですよ(* ̄∀ ̄)ゞエヘヘ
皆様方の話もしましたよ〜(ただし腐ってる事は言っていないし、ブログを書いている事も言っていない…)

親というのは、本当にありがたいものだと痛感しております

奇しくも、お話の中でもチャンミンのお父様のご登場と相成りました。確か韓国ドラマあるある風ですね!!

韓国ドラマから秘書の名前も持ってきてるし、お父様の名前も俳優さんの名前をお借りしました
こういう時に役立つとは…

チャンミンに似たお父様ですから!!
多分実物居たら、張り倒せないと思われます
( ´艸`)ムププ

私は愛しいユノでも延髄斬り食らわす事が出来ますけどね!!愛が故の鉄槌です(笑)
2015-11-10 Tue 21:37 | URL | ゆんちゃすみ #- [内容変更]
No title
ゆんちゃすみさんこんばんは(*≧д≦) 

羽根畳めなくなりそう( ̄m ̄〃)?ふふ、ですよねー。なんでこんなに快適なんざんしょって思いますよね(´•̥̥̥ω•̥̥̥`)♡
ゆんちゃすみさんは特に血縁の安らぎを感じてしまうんですね。えぇ〜ん、泣かせないで下さいค(TㅅT)ค

やや、チャンミンパパさんの登場ですね(๑°ㅁ°๑)‼✧
んふ♡あはーん♡
ユノ…幸せになってね♡しか言えません(笑)
2015-11-10 Tue 22:12 | URL | あゆ #- [内容変更]
Re: あゆ様
おはようございます
コメントありがとうございます♡

やっぱりね〜家族って良いですね
夫婦は他人だけれど、子供を通して血が繋がって本物の家族になるという事を聞きますが、私はそれを身を以て味わっているので、実家にいるとやっぱり「血」の繋がりをひしひしと感じます

戻りたくないですね〜本当に

奇しくも、チャンミンのお父上の登場となりなした。私自身の拘りがあっての登場です(o^-^)
2015-11-11 Wed 09:40 | URL | ゆんちゃすみ #- [内容変更]
No title
こんにちは!
実家で、快適に過ごされているようで、なによりです。
良かった、良かった♪

チャンミンのお父様、登場!
私の頭の中は、2つの別れ道がでてきましたね。
いい方なのか、悪い方に行くか……
韓国ドラマ……どんなだったかな……う~~ん……

今日を、楽しみに、待ってますわ。
2015-11-11 Wed 10:30 | URL | れいか #ZWYNVvrI [内容変更]
Re: れいか様
こんにちは
コメントありがとうございます♡

個人的に思う韓国ドラマあるあるネタとしては、最終回見なきゃよかった!というパターンが多いと思うので、そうならない様に頑張りたいです(;′Д`)

あとですね、投げられてた疑問を回収しないで終わる事が多い気がします…その点も何度も読み返して確認したつもりですが、色々な事を考えすぎると、もはや妄想して楽しいという枠から出てしまって、仕事みたいになってしまいます

私の拘りで、あえてチャンミンのお父上にご登場頂きました。いつか時間があれば理由をお話ししたいと思います

部長もお身体をご自愛くださいね
2015-11-11 Wed 14:08 | URL | ゆんちゃすみ #- [内容変更]
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