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縁結 第2章 ~至愛 44~
2016-10-27 Thu 18:00


このお話は「宮~love in palace~」のパロディです
ご承知おきください




side Crown Prince Yunho



普段から“王族”という一括りで言っているが
実は直系と傍系に派生しており、俺は鄭王家直系の子孫だ



傍系の方で枝分かれした先には、もはや俺とは血の繋がりが皆無という人もいる



昔の王には正室である王妃の他に側室も多くいた
側室の子孫から派生する傍系王族はある程度代を重ねてきたら王籍から外れるものの、残っている人数はかなり多い



しかし王族会議は
先代の王の兄弟だったり先先代の王の末子だったりと、国王の直系の血が濃い面々のみが出席出来る



年長の者の意見を尊重する儒教において、そうした歴代の重鎮の意見は絶大な威力を発揮する
時に現国王をも黙らせる様な事もあるのだ



その面々が揃う王族会議
父上に前もって言われていた様に、俺の皇太子としての資質を問う声が多く上がった



まず最初に堅物で有名な大叔父から、事実ではないにせよ結婚直後に不倫騒動が起こる事自体、皇太子の意識が不十分だと言われた



それについては妃を迎える前にきちんと交際を解消しており、皇太子は一方的に押しかけられただけと父上が突っぱねる



冷静な性格から、王族会議のまとめ役になっている先先代の王の末子も父上に加勢して



〈皇太子は国民に対してもきちんと事実を説明し低俗な新聞社に正式に抗議もしているゆえ、その事については触れる必要無いだろう〉



と大叔父に言ってくれた



しかし
俺がここにいる面々のいる目の前でしてしまったあのパーティーでの一件は、もはや弁解の余地もなかった



若気の至り、では済まされない事だ



“ただ言葉で言えば済むものの、すぐに手を出すのは由々しき事だ”



“お披露目の主役を置いて、自分の気持ちに任せ役目を放棄した態度は無責任だ”



言われる事が全て事実で返す言葉も浮かばなくて
俺はその都度



『皆様が居られるにも関わらず私の未熟さを露呈してしまい、ひたすら猛省しております』



と頭を下げる事しか出来ない



悔しい、というより
それまで好き勝手にやってきた罰だという気持ちが強かった



皇太子という地位にある事も忘れて
親には悪態をつき、内官や女官に感謝の気持ちすら持たず、時に学内でケンカをして後始末に広報が奔走する事もあったから…



過去を悔やんでも仕方ない…それは分かってる
チャンミンという存在を得たおかげで目を覚まし前向きになれたのだけれど
これだけは取り返しのつかない過ちだった






王族会議が終わった後、父上が教えてくれた事がある



間違う事のない人生などないんだという事…
どうする事も出来ない失敗をするのが人間だという事…



それに対し父上もそうだったのかと尋ねると
〈私も人間だからな〉と寂しそうに笑った






二時間に及ぶ王族会議では、以前から要望が根強くあったという亡くなった叔父上の追尊(死後に王の称号を贈ること)が決まり、国会での承認を受けることとなった



これにより王宮から出されていた慧恩君は大妃となり、キュヒョンは大君(正室の嫡子)として正式に王位継承者となり、王宮に戻ってくる事になった



皇太子という座に拘らず次期王に相応しい者を見極めるという事が、王族会議の最終的な結論だったんだ



本来なら公親王という太子とほぼ同角の位に封ぜられるのを、キュヒョンが大君でいいと断ったらしい



国民から見た時に、これでは自分と皇太子があからさまな対立をしていると誤解されてしまうという、これも重鎮が喜びそうな謙虚な申し出だった



そんな穿った見方をしている時点で、俺はやっぱりキュヒョンより劣っているのかもしれない…



分かっていたものの、俺よりもずっと年長の人達に寄ってたかって責められられたから、さすがにちょっとへこんだ



執務室で父上と今後について話し合った後、東宮殿に戻ったのは夕方になってからだった



大きく息を吸い、吐き出す



取り戻せない過去をいつまでも引きずるのはやめよう
今の俺には、守らなければならない人がいるんだ



元気のない姿を見せちゃいけない
こんな俺を信じ、自分の人生を賭けて付いてきてくれた人に…



俺が守るべき存在で
へこんだ俺に元気を取り戻してくれる存在である、その人が



「ユンホ様、おかえりなさいませ」



そう言いながら、眩しい笑顔で迎えてくれた






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