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情火 第2章 ~扶翼 2~
2016-05-28 Sat 18:00


このお話はフィクションです

軍隊、及び軍内部につきましては実在の物とは一切関係ありません。ご了承ください

CPはミンホです
ご注意ください




side C



軍の花形である儀仗隊は
多くいる軍人の中でも容姿に優れた者しかなれない隊だ



規律に厳しく、寸分違わずに列をなし
海外の要人を出迎える式典などでその姿を披露する



私の恋人は、整形が当たり前だという芸能界でも珍しく自然な美形の持ち主だという記事を、以前彼の事を調べようとしてネットで見た



その記事に書かれた通り、初めて目の前で彼を見た時には息を飲んだ事を覚えている



私に男の味を教えた昔の恋人も、男と思えない様な透き通る白い肌を持っていたが、彼もまたハリがある美しい肌をしていた



この男の肌に
自らの指と舌を滑らせてみたいと思ったものだ



そんなことを思い出しながら
着慣れていた軍服から儀仗隊の制服に着替える



陸軍のそれは濃緑の重厚なものだが儀仗隊の制服は見た目からして明るい色をしていて、華やかな金糸の装飾が施されている



それを纏った自分よりも
これを纏った恋人を見たいと思った



あのスタイルだ…
そして、元々が人に注目される仕事をしていた男だから、さぞかし見事な姿になるだろう



そう思いながら支度を終えた






陸軍所有のホールで行われた着任式に居並ぶ面々
さすがにスタイルも良く、見栄えが良い隊員ばかりだった



その中でも私の目は、愛しい男を真っ先に捉える



思った通りだ…
淡いグレーの制服を着て、制帽を被るチョン二等兵



儀仗隊に兵役の人間が配属される例はあまり無い
しかしパク大尉が事前にこちらに赴き下準備を整えた筈だから、チョン二等兵が軍特有の洗礼を浴びる事は無いだろう



隊員の兵舎にはトン中尉を責任者として送り込んである



彼女もまた男勝りの勝ち気さで、自分の意に従わない部下には情け容赦なく平手打ちを食らわすほどの女だ



チョン二等兵を陰ながら守ってくれるだろう



ふっ……私も甘い
恋人が苦労しないようにこうやって方々に手を回しているのだから



私は彼を愛している
彼が受けるであろう苦労がわかっているのであればそれを助けたい



彼を守らなければならない



軍内部の厳しさを知っているからという事もあるが、国の義務で来た場所に苦い思い出を作ってほしくなかった



何よりも
軍は私が生きている場所だ
我が軍は私の人生そのものだから、彼の記憶に嫌なものとして残したくなかった



チョン二等兵との恋は…
彼の一年九ヶ月という兵役が終わったと同時に終焉を迎えるかもしれない



だから、私と過ごすこの期間を
良い記憶として刻んで欲しい



…こんな事を思う自分に驚いているのだが
少しずつ自分の変化を受け入れられるようにもなってきた



そして私はこの日
准将から少将に昇進した



軍の順列でいえば、上から4番目になる
私の年齢で少将に昇進する事は前例がない



私の昇進に口を出すような輩を抑え込むために私は実績を黙々と積んできたから、軍事定例会でも異議は出なかったと聞いた



あと一つで、私に嫌な思いを散々させたあの上司に追いつく



軍トップの元帥である父親の威光を借りずとも
シム・チャンミンという一人の軍人して、必ず上り詰めてみせる



屈折した感情を持て余して、手当たり次第訓練兵に手をつけていた愚かな私はもう居ない
最愛の人を得た私はそういった面でも大きな自信を得た



遠くからも、私をジッと見つめているのがわかる
チョン二等兵…貴様のその熱い目は何かと厄介だ



私の体の奥から情欲の焔を引き出すその目…



私が抱いている側だというのに
チョン・ユンホという大きな存在に抱かれているような…そんな錯覚を起こす愛の行為



彼に愛していると告げられた時、私を自由にして良いという賭けをしてあえなく完敗を喫し、私はあの男に初めて抱かれたのだ



本来なら私が抱く方だというのに…



チェスでの敗北に加えて、初めて抱かれてしまったという屈辱的な事でも、あの男との夜は甘美なものだった



その時点で私は
チョン・ユンホという一人の男に染められたのかもしれない



彼が私を見つめる鋭い眼差しは、その甘い記憶を蘇らせる



基礎訓練を終えて晴れて二等兵に昇進した時は、私の別荘で二人だけで祝ったのだが



あの夜は、恋人として初めて一晩を共にした記念すべき日だった



チェスで勝った時は私を抱きたいと言ったものの
彼はその晩も、今までと同じく私の下で喘いだ



端正な顔を赤らめて
美しい漆黒の瞳を潤ませて私に身を任せる



ただ
私が今まで抱いた男たちと大きく違ったのは
私に抱かれている立場でも、主導権は彼が握っている錯覚に囚われた



『俺という存在で、チャンミンの全てを包みたい』



そう耳元で囁いた後、自分の身体の中を使って私を限界まで追いつめたのだった



あの夜は
少将と二等兵という階級の開き以上の大きな彼の愛で私が満たされた



そんな思い出のひと夜だった






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この記事のコメント
主導権はユノ二等兵なのねっ( ✧Д✧) カッ!!
ふっふっふっふっ 今日は1拍手ポチッ👏👏
ゲットしました(๑•̀ㅂ•́)و✧
えっΣ(●゚∀゚)ノノ誰!!
シム少尉って書いたのは!!川;゚;Д;゚;川
シム少将よっ!!
シム少将( ̄∀ ̄;)
誰よ!!|д゚)チラッ……………・・・!!∑(;゚Д゚)ハッ!
ゆんちゃすみさん ミヤネヨ(´ω`)トホホ…
もぉ〜ご存知かと思いますが(笑)
伏字誤字脱字常習犯でして………えっΣ(●゚∀゚)ノノ
知ってるって!!……ほんといつも
すいません○┓○┓○┓

シム少将ってやっぱり エリート中の
エリートなんだね(๑•̀ㅂ•́)و✧異例の速さで
昇進してる。:+((*´艸`))+:。きゃあ( ●≧艸≦)♥♥
流石!!
最愛の恋人チョン二等兵を守る為に
パク大尉やトン中尉を
ちゃんと配属してるんだから抜かりないわ( ✧Д✧) カッ!!
ほほう…儀仗隊はルックスや見た目の
良い人達の集まりなんだねぇ〜φ(`д´)メモメモ...✍
その制服を着てる姿
見たーーーーーーい(≧∇≦)
あの2人ならなんでも似合うはずだわ。:+((*´艸`))+:。

ユノ二等兵を抱きながら ユノ二等兵に
主導権は握られてるような錯覚を
おこす位 チャンミンはユノ二等兵に
守られてるんだよね(*´∀`)
だから この儀仗隊に入ったユノを
シム少将はこのタイトルの 『扶翼』のように
支えながら守るつもりなんだねぇ〜(≧∇≦)

2016-05-28 Sat 18:30 | URL | くみちゃん #- [内容変更]
ε=ε=ε=┌(;*´Д`)ノ
はぁはぁ…焼き鳥食べてたら遅くなっちゃったわ❕

沢山の努力をして、でもきっとその努力の数々を隠して、涼しい顔をしながら昇りつめていこうとするシム少将♡
カッコイイ…(*´ェ`pq)ポキュ~ン♪
そして、その力を最大限に使ってチョン二等兵を守りたいのね♡

でも、その余りにも抜きん出たストイックさが、少し痛々しく感じてしまうわ(´;ω;`)ウッ…
何かの拍子にガラスのように砕けてしまいそうな脆さを感じてしまうのよ(´;ω;`)ウッ…
きっとそんな心の脆い部分をチョン二等兵は大きく包み込んで、シム少将を守ってくれるんじゃないかと、ありをは思ったりしてるのぉ♡

シム少将がチョン二等兵を、そしてチョン二等兵がシム少将を支えて守る『扶翼』をそんな風に勝手にイメージしてまぁす(ノ≧ڡ≦)てへぺろ

2016-05-28 Sat 21:20 | URL | Ali #- [内容変更]
No title
こんばんは♡
上のお二人が素晴らしいコメントをされてるので、私はこれだけ。
この一文にグッと来ました(〃艸〃)ムフッ

『チョン・ユンホという一人の男に染められたのかもしれない』

はぁ…♡
2016-05-28 Sat 22:35 | URL | あゆ #- [内容変更]
Re: くみちゃん様
こんにちは
今日もコメントありがとうございます♡

あらあら
間違いを恐れて妙に丁寧なコメントをしている人がここにいまーす!!ちょっとこの方をお呼びしますね


くみを二等兵
貴様...私を少尉と言ったと聞いたぞ
なんという事だ...その様子では、私がどれほどの血の滲むような苦労をしてきたのか全くわかっておらんようだ

トン中尉がどうしても、と懇願したから貴様も儀仗隊員の世話をさせようと連れて来たが...チェ・シウォン二等兵を配属した部隊へ送り込むぞ?訓練所の時は仲良くやっていたではないか

何?馬はイヤだだと?わがままを言いおって
仕方ない、トン中尉の顔に免じて今回は許してやろう
2016-05-29 Sun 16:02 | URL | ゆんちゃすみ #- [内容変更]
Re: Ali様
こんにちは
コメントありがとうございます(o^^o)

イヤだわ...ありをはシム少将の追っかけなのかしら?彼のストイックすぎるほど自分に課している重荷をわかっているのね...・゚・(。>д<。)・゚・
ガラスのように砕けてしまう脆さ...いやぁぁん♡私の事かしら(∩´∀`∩)*゜すみをシム少将似てるわぁ〜

ヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァごめんなさいもう言いません
シム少将が鬼のような形相で追っかけて来てる!
おふざけが過ぎました!ちょっと疲れててはしゃいじゃっただけですってば...(p_q*)シクシク

貴女様と前日に情火のチャンミンの話していて、その翌日にあの作品を見た時、いくつかあった候補の中で「扶翼」でいこうと即決しました

ありをに心の中を読まれたのかと思い、何だか恥ずかしかった純情なすみをです
2016-05-29 Sun 16:13 | URL | ゆんちゃすみ #- [内容変更]
Re: あゆ様
こんにちはぁぁぁ
コメントありがとうございます٩(>ω<*)و

毎日思いがたくさん詰まったコメントを頂くというのは本当にありがたいですね...
その思いに尽きます(TT)

凍てついた心が溶けた途端にその人に染められるというのは、シム少将が純真な心の持ち主だからだと思って書いた表現でした

あゆさんに指摘してもらえて、嬉しいです

私も弱っていた所にスッと金髪の天使が入っちゃったんですよぉ〜困っちゃうなァー(´∀`*)
2016-05-29 Sun 16:18 | URL | ゆんちゃすみ #- [内容変更]
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