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情火《特別篇-2-》
2016-02-19 Fri 18:00


このお話はフィクションです

軍隊、及び軍内部につきましては実在の物とは一切関係ありません。ご了承ください

CPはミンホです
ご注意ください




side C



一途に意思を表すあの目…



初めて会った日から私の心をかき乱したあの目が
さっきからずっと私を見つめている



私にとってかけがえのない存在を得る事となった今期の訓練兵を送り出す式典で



私の事を見る強い視線を感じた



私の視線も、自然と1人の男に向けられる



チョン・ユンホ訓練兵…



数十名いる訓練兵の中で頭一つ抜け出し
その上、顔が小さいために恐ろしいくらいの頭身バランスで一際目立っている



ふたりの視線が交差して私は自然と口元が綻ぶ



そう
彼は私の恋人だ
〈恋人〉という響きは、何だか面映ゆいのだが…



私は
生まれながらにして軍人になる宿命だった



祖父は先の戦争において国の英雄として名を馳せ
父は軍の最高位である元帥である
そんな血筋の中に私は生を受けた



物心ついた時から、軍人になる事が当たり前という状況下で育った私に、この様な存在が出来るとは露ほども思わなかったが……



はじめに彼の身体を手にしたのは私だというのに
彼はいとも容易く、私の心を奪っていった



私は初めて恋をして、初めて恋人を得たのだ



日陰でじっと座っているだけだというのに、正装である軍服のせいで余計に汗が出てくる



テントの中で式典が早く終わる事をひたすら願う私は、責任者失格かもしれない



茹だるような暑さのせいで訓辞の内容も全く頭に入ってこないが、愛しい男の視線はそれだけで私の身体を疼かせる



式典を締め括る表彰式がようやく始まり、彼も数人いる優秀訓練兵として壇上に呼ばれた



目の前に立つ私の恋人…
初めて会ったその日から、この男を手にすると誓ったあの日から、ひと月が経った



兵役で私の元に来たチョン・ユンホ
彼は21ヶ月の兵役期間を終えれば、私の元から去ってゆくことになるのだ…



だから…チョン訓練兵の本配属先は私の権限を最大限に使って、私が異動する儀仗隊に決定した



いずれ私の元から去ってゆく男…



生まれながらにして軍人である私と彼は
住む世界があまりにも違いすぎる
彼は、華やかな世界にいる男だ



せめて兵役期間だけでも私のそばに置いておきたかった



そんな感傷的な事を思う自分にも驚愕する



基礎訓練修了の証書と賞状を渡して、彼に祝辞を述べた



間近で見たチョン訓練兵のその瞳には
私までも燃えさせるほどの、情火が灯っていた



視線を絡めただけだというのに…それだけで情欲の炎を燃やすとは



彼にそうさせたのが、私が与えた官能によるものだと思うと何とも言えない征服感を覚える



式典が終わり、私は部下のトン中尉に言伝を頼み司令官室で帰り支度をする



修了式を終えた彼を…ささやかに祝いたいと思っていた



軍服のまま兵舎に戻りバッグに荷物を詰め込んでから、久しぶりに愛車の鍵を持ち車へと向かった



車を師団の裏口に回す
この裏口はパク大尉の管理下に置かれていて、しっかりと施錠されている



兵役に就いた者の中には、厳しい訓練に耐えられず脱走を図る者も居るからだ



車のクーラーを効かせ、シートを倒して目を閉じた



しばらくして助手席の窓がノックされる
待ち人が来たようだ



身体を起こして助手席のドアを開けると
式典の最中堂々と上官である私を睨みつけていた男がシートに滑り込む



『シム准将……』



声までも熱を帯びている気がして、背筋がゾクッとした



チョン訓練兵を今すぐにでも抱きしめて、そのぽってりとした唇を塞いでしまいたいが…



夕方でもまだかなり明るく人目がある
伸ばしかけた手をぐっと握ってこらえ、黙って車をスタートさせた



30分程で、車は小高い丘に建つ家に着く
私の祖父がこよなく愛した別荘で、私が士官学校をトップの成績で卒業した時の祝いに譲り受けた



「降りろ」



チョン訓練兵にそう言って自分も荷物を持って車を降りる



夕焼けがあたりを染めてゆく中、車から降りたったチョン訓練兵に夕日がきれいに重なり



すっきりとした彼の面ざしを、夕日の朱が染める美しさに見とれ…今度こそ我慢できずに手が伸びた



彼の身体に手を添えて、口づける
目を閉じてしまうのが惜しくて、私の口づけを静かに受ける彼を一番間近で見つめた



彼を初めて抱いた時も
私はなぜかこんな、愛おしむような口づけをしたことを覚えている



今まで手にした獲物には、性欲を吐き出す行為の過程で口づける事はあっても、ただそれだけだったが



彼への口づけは
唇の感触を愛で、息を感じ、温もりを得る
そういうものだと感じていた



ゆっくりと唇を離し、彼の腰に手を回し建物に案内した



前もって実家の家政婦、ヘオクさんに頼み準備をしてもらってあったから、玄関にまで料理の良い匂いが漂っていた



軍人といえども
せっかくの機会に軍服と迷彩柄の勤務服では、幾ら何でも雰囲気が出ない



チョン訓練兵の手を引いて、2階の部屋に入る



背丈は似たり寄ったりだが、チョン訓練兵の身体はがっしりとして厚みがあるから私の服では無理があると思い、別に服を用意しておいた



「趣味が合わなくとも文句は受け付けんからな。着替えて下に降りてくるように」



薄いブルーのシャツと、オフホワイトのハーフパンツを手渡し部屋を出て、自分の部屋に入った



ヘオクさんがきれいにベッドメイキングをしておいてくれたのだが…ベッドの上に敷き詰められた真紅の薔薇の花びらに驚愕した



私の小さい頃から、病弱だった母以上に私の面倒を見てくれた彼女に「大切な人を連れて行くから」とは頼んだものの…



きっと彼女でも連れてくるんだと思ったんだろう。ヘオクさんのそんな気配りに苦笑した



彼女ではない男の恋人だが
私の…初めての恋人で、そして大切な人だ



ヘオクさんのロマンチックな気配りに甘えて



今夜は
この薔薇の海に彼を沈めよう…





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この記事のコメント
にゃー‼
2016-02-19 Fri 18:01 | URL | Ali #- [内容変更]
こんばんは~(*'ω'*)

拍手1番取られちゃったぁ(´;ω;`)ウッ…
でもぉ‼
コメントは『にゃー‼』で本妻の座を奪還したわよぉ♡
ヾ(〃^∇^)ノわぁい♪

真っ赤な薔薇を散りばめたベッド(〃艸〃)ムフッ
とっても官能的ね~♡
そのベッドに沈められるのはチャンミンじゃなくてユノなのね‼
でも大丈夫よ‼
『あん♡』は言わないって、すみを旦那様がおっしゃっていたもの♡
本妻の私は、すみを旦那様の言う事は『はい♡』って信じてついて行くの(〃艸〃)ムフッ
妻の鏡でしょ?
くみをー‼
ありをは妻の鏡なのよぉ(*´∪`*)vピィース
2016-02-19 Fri 18:19 | URL | Ali #- [内容変更]
ありをめー(#゚Д゚)ゴルァ!!
1拍手はGetしたからコメント入れようとした
矢先のあらをの にゃ〜󾬆
…………(#゚Д゚)ゴルァ!!何してんじゃー
ありをめぇぇぇぇぇぇヽ(`Д´)ノ

ゆんちゃすみさんこんばんは〜
タンクトップの似合うシウミンじゃなかった
くみをです(¯―¯٥) 、………なんでシウミンナンダヨ
(・д・)チッ(・д・)チッ(・д・)チッ(・д・)チッ

ヘオクさん ナイスだわ(๑•̀ㅂ•́)و✧
白いシーツのベットに真紅の薔薇🌹を
散りばめてって!!❀.(*´▽`*)❀.(♡ˊ艸ˋ)むふッッッ♬*
ロマンチックだわ〜。:+((*´艸`))+:。
別荘まで持ってるなんて
流石!!あたしのシム准将♡(๑¯ ³¯๑)♡(๑¯ ³¯๑)

シム准将 くみこ訓練生であります(;・`ω´・;)ゞ
何度も言うように あたしは馬は苦手です!!
( ̄へ ̄)( ̄へ ̄)
馬の愛犬にも懐かれて!!こらこらっ 
顔を舐めるんじゃねぇ(゚∀゚ )≡

School ozのOSTのCD聞きながら
夕飯作ってたら 旦那が帰ってきたよ…(¯―¯٥) ちーん
チャンミン βyё βyё….(ε`*)♪
2016-02-19 Fri 18:19 | URL | くみちゃん #- [内容変更]
あらをって誰よ……( ̄∀ ̄;)
ごめんね。|ω・`)チラ
またやっちゃった!
あらをって誰よ!!ಠ_ಠ
2016-02-19 Fri 18:22 | URL | くみちゃん #- [内容変更]
プププッ (*^m^)o==3
あらをだってぇー‼
やぁいやぁい‼
おっちょこくみを~(`∇´ )にょほほほ
2016-02-19 Fri 20:07 | URL | Ali #- [内容変更]
・・・・
ゆんちゃすみさんこんばんは。。。
上のコメントに吹いて吹いてブッ(;: ⊙ 3⊙;)・;゙.:’;、
まさかの『にゃー!』ってえ(笑)
しかもその後の天然炸裂くみをさん。で、そこを突っ込むありをさん。
こんな戦いの所為で、ドキドキ、キュンキュンの感想がすっ飛んでしまいますわよ(´°ω°`)↯↯

最後の薔薇…///
そこに沈む身体…想像して涎が出ちゃったー♡
2016-02-19 Fri 21:01 | URL | あゆ #- [内容変更]
Re: ありを様
にゃー‼︎
おはようございます
コメントありがとうございます(´∀`*)

もう、私
夕飯の支度をしながら、にゃー!!で噴き出してしまいましたのヽ(;▽;)ノ
ありをのセンスは、その作品に魅せられているので十分に知っているんですが...最高です

だから...何の争いなのぉ(゚д゚)

そうよね
本妻はただ黙って旦那様について行くものなの...だからありをも、しっかりシム准将について行くのよ?
シムさんは今日もマダム持ちでバッグを持ってユノ旦那様について行っちゃうけれど...(//∇//)

ほんとにねぇ〜
ああいうのも、ダダ漏れって...どうなのかしら?♡
2016-02-20 Sat 06:15 | URL | ゆんちゃすみ #- [内容変更]
Re: くみを様
にゃー!!
おはようございます
コメントありがとうございます(´∀`*)

タンクトップが似合うのは、シウミンかくみをか山下清ぐらいですよね!あ、反町隆史もいいかしら?
もう...あんなシウミンを引くなんて、ある意味くみをさん持ってるナァ!!と思いました(* ̄m ̄)

まあ、初CD購入でテ〇ン引く私もね!!
v(☆ڡ☆)v 'イェーイ!!.ガチです( *´艸`)

くみを訓練兵
シウォン訓練兵の犬にえらく懐かれていたし、妹御とも会話が弾んでいたから、除隊後は財閥に引き抜かれていくのか、スー〇ージュ〇アでショリショリ踊るのかと思ったのだが...

私が最近可愛がっている後輩も手なずけたのか...貴様やるな...ジムに一緒に行ってるがあんな顔をして脱いだらすごいぞ?シウミンは
くみを訓練兵はRayとnon-noを買いたまえ
EXOが表紙だ

2016-02-20 Sat 06:39 | URL | ゆんちゃすみ #- [内容変更]
Re: あゆ様
・・・・(´-д-`)
おはようございます
コメントありがとうございます♡

昨日話していて、急に思い出したんですが...
あゆさんのところではしゃいでいたことを
つい最近の事のようで、実は結構前の事なんですよね

私のWITH初日は2/25でしたが、それからもうすぐ一年経つんですよ...
こんな感じで、にゃー!!とかあらをとかわちゃわちゃしてたら、あっという間にふたりが帰って来る気がしました

あのとき
あゆさんのところで思い切ってコメントを入れたことが、今こうしていられるきっかけだったんだとしみじみ思います

あゆさん、ありがとう♡
ユノと一緒に薔薇の海に沈められてください
2016-02-20 Sat 06:47 | URL | ゆんちゃすみ #- [内容変更]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2016-02-20 Sat 16:15 | | # [内容変更]
Re: サ**様
こんばんは〜
コメント(*´∀人)ありがとうございます♪

2011年でしたかね
あのニナミカJJは...
男であれだけ薔薇が似合うっていうのが...しかもふたりですよ?!もはや奇跡としかいいようがないですよね

サ**さんのコメントを拝見して、本を買ってきて最初見た時変な声が出たことを思い出しました

私も!!ドSシム准将にきっつい発言をされたい!!歌う時はあんな美しいハイトーンボイスなのに喋るときの低音ですよ!!「痩せろブタ野郎」っていう声を録音して売って欲しい!ダイエットが捗りますよぉ〜♡
2016-02-20 Sat 18:34 | URL | ゆんちゃすみ #- [内容変更]
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