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耽溺 第2章 ~密事 5~
2016-03-22 Tue 18:00


このお話はフィクションです

二人のキャラが若干崩壊しています
ご承知おきください




side MAX



僕に背を向けて着替え始めたユノ
ジャケットを脱いで、中に着ていたシルクサテンのシャツを脱いだ彼



グレーのアンダーシャツ越しに浮き出るユノの広い背中にゾクゾクきた



僕ってヘンタイ?



職業柄、ジムに通って鍛えているけれど
体格までは変えられない



自分にはない広い肩幅と男らしい背中に
堪らず抱きついた



さっき車の中で耳朶をカプってした時は
再現出来ないような声で叫んだユノだけど



抱きついた僕には黙ったまま、お腹の前で組んだ手に温かい手をそっと重ねてくれた



ユノ…会いたかったよ…
僕はそんな想いを込めてユノの首筋に唇をつける



初めて想いを通わせてから
そのあと1回だけ一緒に夕飯を食べることが出来たけれど、その後しばらく会えなかったから…



あなたに触れることがこんなに嬉しいことだって
改めて気づかされるんだ



本当は
全てを捨てて



あなたと過ごす時間に耽り
ユノの何もかも全てに溺れたい



そう思っているのに
それを我慢して、仕事に打ち込むって宣言したのは僕自身だ



彼に溺れて、シム・チャンミンという芸能人を崩れさせてしまったら、自動的にチョン・ユンホという男の存在も崩れさせてしまう



僕が恋にのめり込んで駄目になるということは、必然的にユノが原因になってしまうから



だから僕は
絶対にそうなってはいけないと思ってる



むしろ逆に
僕の恋が…即ちユノが



仕事にいい影響を及ぼしたって
みんなに思ってもらいたい



この数日は初めて挑戦したウェブドラマの撮影が大詰めで、睡眠時間も十分にとれずにいたけれど
監督から〈表情がすごい良い!〉って言われた



早速ユノ効果が現れたのかな?って嬉しくなって余計演技にも身が入った



普段は映画でメガホンを持つことが多い監督
数々の賞を取っている有名な人だ



以前、彼の作品で主役をもらい僕は初めて主演男優賞を受賞した



今まではウェブドラマの仕事を受けて居なかったにも関わらず、僕がキャスティングされたことで引き受けてくださって2年ぶりにご一緒したんだ



その彼に、クランクアップした後



〈他の作品も見させてもらっていたけど、こんなにも良い表情は無かった気がする。久しぶりに一緒に仕事が出来て良かったよ〉



そう言ってもらい、次はまた映画を撮ろうと固く握手をしてくださった



その事は、社長にも自然に話が伝わったみたいで
事務所の打ち合わせの際に《チャンミンの本気を見させて貰ったよ》と微笑まれたんだ



終日オフとまではいかなかったものの、キュヒョンのおかげでユノの休みに合わせて仕事を夕方からにしてもらってあるから



今夜はあの夜以来久しぶりにユノと一緒に過ごせるというわけなんだ



ユノの休みは、キュヒョンがあの優しい同僚の人にシフト表を送ってもらって把握済みさ



ドンヘさんって言ったかな
ユノの好物とかも教えてくれたり…いい人なんだ



キュヒョンが彼が好きだっていう女優のペンミーティングに、最前列で招待してあげただけなんだけどね



……いけない
ユノの背中が気持ちよくって
立ったまま寝ちゃうところだったよ



「ユノ、ごめん…ゆっくり着替えてきて。僕夕飯の準備してるから」



ユノは振り向き『ああ、わかった』と答えた



あなたの温もりがあまりにも心地よくって
僕ったらまた、ユノのシャツにヨダレを付けちゃった…



黙ってたけど…ごめんね



新しいアンダーウェアもたくさん準備してあるけど、シャワー浴びるまでそのまま着てて貰っちゃおう



シャワー浴びるまで…浴びた後……



って僕ってば!何で顔が火照っちゃうんだよ
ヤダヤダ…良かったユノが居なくって



僕は顔を手で扇ぎながらボディーガードに運んでもらった荷物の中から、きれいに風呂敷に包まれた物をキッチンに持っていく



今夜は、僕の大好きなお店で作ってもらった料理で大好きなワインを開けるんだ



ユノ…今日は出来合いの物だけど
次は、僕が腕をふるうからね



そんなことを考えるだけで鼻歌が出てきちゃうくらい、僕は幸せなんだな



自分のご機嫌さに、ますますご機嫌になった僕は
鼻歌をすっかり本格的な歌に変化させながら



ルンルン気分で料理を皿に並べユノを待った





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耽溺 第2章 ~密事 4~
2016-03-21 Mon 18:00


二人のキャラが若干崩壊しています
ご承知おきください





『おまえさー、来てるならそう言えよな』



何の前触れもなく来たことに抗議の意味も含ませて、ちょっとだけ強めの口調で言いつつも



ぎゅうぎゅうに身体を押し付けてくるMAXに、なんだかんだ目尻が下がる俺



「ユノをね、びっくりさせたくて!今日は早めに仕事も終わったし来ちゃった~」



ンダヨ、もう!
「来ちゃった~」だって!可愛いなぁ……



とか言いつつ
ちょっと前は同じように言われて迷惑顔をしていた俺なんだけど



MAXの可愛さに思い切りデレてる瞬間、ルームミラー越しに呆れ顔をしたキュヒョンと目が合ってしまい、慌てて顔を引き締める俺



『どこ連れてくんだよ!俺にも都合ってもんがあるだろうが!』



俺ってばMAXに会えたことで喜んでる場合じゃない
仕事帰りだっていうのに地味に拉致られたんだし、怒るべきだろう



「ユノ、明日お休みでしょう?だからね、迎えに来たんだよ。予定あった?」



MAXはしれーっとそう言うんだ
予定はあいにく洗濯くらいで何にもない
……って、なんでこいつは俺の休みを知ってんだ?



『おまえさ、なんで俺の休みを知ってんだよ?』



俺の問いかけにMAXは右手でスマホを取り出す
ものすごいぎゅうぎゅうに密着しているから、必然的にやつの出したスマホが俺の目の前にくる



MAXがホームボタンを押して画面にあらわれたのは、ハダカの男2人が肩を並べている写真



…そう、そこにはMAXから頬にキスをされて目が点になってる俺の姿があった



あの日



想いを通わせて、そして身体を繋いだ日の朝
MAXの言葉につられてスマホを覗き込んだ時、勝手に撮られたセルフィーだ



『おい…この待受画面は何なんだ!誰の許可を得てこれにしてるんだよっ!』


「誰って…僕のだもん。どの写真を使ったっていいじゃない」


『何言ってんだ!!こんな写真誰かに見られたらどうすんだよッ!』



俺の休みを何故知ってるのかは、もはやどうでもいい事となって待受画面を変更させるべくMAXとスマホの取り合いになる



MAXが俺に見せようとしていたのは、うちの店のシフト表のコピーだったという事を後から知ったんだけれど



〈ウルサぁぁイ!そこのバカップル!!いちゃいちゃすんな!!〉



いつも無表情な顔のキュヒョンが顔を真っ赤にして叫ぶから、俺もMAXも静止画のようにピタリと止まる



〈チョンさん!俺ももう、その待受画面嫌っていうくらい見させられましたし!今更足掻いても無駄です〉



…コワイ
キュヒョンって、怒るとコワイんだってわかった
言われた通り、大人しくしてよう



って、おォい!!
年下の一喝でいうこと聞いちゃう俺もどうなの?
しかもバカップルって何だ!バカップルって!!



『チョさん…じゃない、キュヒョナ、あのさバカップルって…』


〈決まってるでしょ、チョンさんとチャンミンの事です〉



……ハイ、すみませんでした



ギロっと睨むキュヒョンに返す言葉も見つからず完敗した



うん、キュヒョンはスーパースターのマネージャーを務めるだけあって、やり手だろうしな
ここは年下だからとか、細かい事は目をつぶろう



俺は大らかで寛大だからな
そんな風に1人納得していたら



「キュヒョンに怒られちゃったぁ~静かにいちゃいちゃしなきゃいけないね、ユノ」



MAXは耳元で急にそう言って、あろうことかそのまま俺の耳朶を唇で挟んできた



『んひゃぇぁ!!!』



声にならない俺の叫び声に、再びキュヒョンの怒鳴り声が車に響き渡ったのは言うまでもない



例の屈強な男達が荷物を運びながら付いて来る中MAXの家に着いた時にはもう、仕事の疲れと色々な疲れでぐったりしていた



会えた事は嬉しいけど、始終このペースに付き合っていけるんだろうかと、一抹の不安を覚える



一方のMAXはというと
ボディーガードが運んだ荷物を、彼がテキパキ指示を出して下ろさせていた



その中からMAXは服を取り出して、にこにこしながら俺に駆け寄ってくる



疲れていても
こいつにこんな顔を見せられて…つられて笑顔になる自分が不思議だ



今まで付き合ってきた彼女には、同じようなシチュエーションでも全身で疲れてるんだというオーラを放ち、寄せつけなかったからな



付き合って間もないとはいえ
この男に心底骨抜きにされてるんだろう



MAXが持ってきてくれたのは、ウチのブランドのカジュアルラインの服だった
仕事帰りでスーツを着ている俺に着がえろという



MAXに連れられて以前来た時に入ったことがなかった部屋に入ると、そこはクローゼットになっていた



俺の家の寝室以上ありそうな広いクローゼットには、彼の服がたくさん掛けられていてその中の一角がきれいに空いていた



「僕の家に来た時の、ユノの洋服を掛けるために片付けたんだよ。そのうち掛ける場所が半分ずつになる?…ってくらいウチに来てね?」



いくら俺がアパレル勤めでも、この部屋の半分も埋まるほど服なんかないけどさ



そんな風に相変わらずグイグイくるMAXのペースに苦笑しつつ『わかったよ』と答えた



でもさ
普通の恋人同士みたいに
お互いの家を気軽に行き来出来るんだろうか?



なぁ、MAX
俺さ



少しずつ変わってくる自分の日常に
ちょっとだけ不安を感じてるんだ



俺たち…
まだ始まったばかりなのに…変だよな…





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耽溺 第2章 ~密事 3~
2016-03-20 Sun 18:00


二人のキャラが若干崩壊しています
ご承知おきください





息を切らせるほどかなり本気で走った俺は
手ぶらのまま電車に揺られていた



美味いチキンを買って帰ろうと思ったのにな



まぁ、いいや
昨日もヒチョリヒョンに付き合わされて焼肉を食ったばっかだし



コンビニでシンプルにパンでも買おう



胸のポケットのスマホが震える
取り出してみると、新着メッセージの知らせだった



「ユノ~どこほっつき歩いてるの~?僕を待たせるなんて、大監督ですらしないよ~」



???



なんだこれ
ほっつき歩いて、って何言ってんだこいつは
仕事だってわかるだろ…



さっき感じた恐怖にすっかりぶるってた俺は
文章の読解力すらも欠乏したらしい



最寄駅に着いた事もあり、MAXのメッセージを既読スルーして電車を降りた



〈ながらスマホ〉は危ないからな!



地下鉄の階段を登り、コンビニに向かう俺の前に
屈強な男2人が立ち塞がる



ウソ!!
俺ったら!大ピンチじゃないの?!コレ!



でもここで逃げ出したら、男チョン・ユンホの名が廃る
これでもテコンドーの大会で表彰台に上った事もあるんだから



ジリジリと間合いを詰める2人に
俺も強い目線で対峙する



……でもやっぱり2対1は分が悪い
万一のことになった時は、大声を出してやる
そう思った瞬間



〈チョンさん、僕ですよ〉



彼らの後ろから、聞き覚えのある声がした
…そいつの顔を見て、猛烈に安堵した事は秘密だ



『チョさん…どうしたんですかァ↑』



秘密にしたかったけど
俺ったらホッとしたもんで…またも声が裏返っちゃった



動揺するとどうも声の調子が狂うな…自分の悪い癖を今更発見したりする



〈チョンさん、僕年下ですからキュヒョンって呼んでください。恐縮してしまいます〉



そういう割に、相変わらず無表情で可愛げのない顔のこの男



正直苦手だけど…あの日、事務所の前でペンの女の子達と同じようにあいつを待っていた俺に、そっと温かいラテとあいつの家の鍵を渡してくれたんだ



そう
チョ・ギュヒョン
彼は、俺の……



「ユノォォォ♡♡♡」



屈強な男達の間から、ハートマークが大量に装飾されたピンク色の声を放ちながら現れた男



チョ・ギュヒョンの制止を振り切って俺に飛びつく彼こそが



俺の恋人…MAXことシム・チャンミンだ



ニット帽にサングラスをかけていて
どう見てもMAXには見えないと思うが



どこからどう見ても、胡散臭い
夜にサングラスなんて…余計目立つだろッ!



そんな怪しい見てくれの男に思いっきり抱きつかれる俺の世間体は…微塵も配慮されないようだ



キュヒョンが目配せをして
俺にしがみつくMAX諸共、屈強な男達によって車へ押し込められる



ああ…



確かに会いたかったよ
うん、おまえに会いたかった



だけどな



さっき俺に気づいて声をかけそうになっていた、隣の部屋に住む奥さんに



思いっきり《見ちゃいけないもの見ちゃった》っていう顔で見られたぞ?



どう考えてもさっきの一部始終は
長年離ればなれに暮らしていた、兄弟の感動の再会……には見えないと思う!



抱きつくだけならともかく
おまえ…俺の頬にキスしたろ?!?!



いくらこの国で同性同士のスキンシップが日常的だとはいえ…兄弟の再会でキスはしないだろ!



ああああ



あの奥さん、すごくいい方で…



定年退職後、料理に興味を持ったご主人と《一緒に作ったの》って、美味しいおかずのお裾分けしてくれてたのに……



もう、絶対来てくれないじゃないか!!



会いたかったのに!
なんというタイミングの悪さ!!



そう思いながらも
CMの姿に見惚れて、会いたいと思っていたのは事実だから…



こうやって顔を見られて、声を聞けて
体温を感じられる距離にいるのが嬉しくて



車に乗せられ、相変わらず広い座席に大量の空席を作った状態でぎゅうぎゅう詰めで座っているこの状況が



もはや、最高の幸せに思えてしまう俺なんだ





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耽溺 第2章 ~密事 2~
2016-03-19 Sat 18:00


二人のキャラが若干崩壊しています
ご承知おきください





自分の恋人を
テレビ越しに見るというなんとも言えない感覚



ショーウインドウに張り付いている恋人を
あいつはどう思うだろう



MAX…今日は何してるかな



昼の休憩に見て以来、数時間ぶりにスマホを手に取る



カトクには昼には無かった新着メッセージを知らせるマークが付く



開くとそこには、ショーウインドウに俺を張り付かせている張本人からのメッセージが入ってた



「ユノお仕事ファイティン♡」



もう仕事は終わったよ、MAX…
それでもおまえのメッセージは嬉しい



会いたいと思っても簡単に会える相手じゃないってことはよくわかってるつもりだけど



こんなイレギュラーなタイミングで恋人の顔を見させられたら…やっぱり実物に会いたい



『おまえの新しいCMを見たよ。急にこんな感じでおまえの姿を見ると…会いたくなっちゃうな』



そう打ったものの
deleteキーで文章を消して書き直した



『おまえの新しいCM見たよ。今度もすげーカッコよかった』



そう打って、送信ボタンを押し
止めていた足を再びチキン店へ向け直した






思いを通わせて、初めてふたりで迎えた朝に



といっても…ふたりで迎えた朝は
早朝からあいつにがっつり溺れさせられて…
その、なんだ、、愛し合ったもんだからさ



正確にはビザのLサイズが何枚もテーブルに並ぶ濃すぎるブランチを食べた後に



まったりとソファーに並んで座りテレビを見ていた時、あいつが急に言いだした



「僕…これから今以上に仕事を頑張るよ。僕はユノにめちゃめちゃ溺れてる。でもね、そのままあなたに溺れているだけじゃダメだって思うんだ」



MAXはそれまで俺に見せていた、瞳の中にハートマークが浮かぶような表情を一転させてそう言った



そう
その顔は、いつも俺がありとあらゆる場所で見かけるトップスター、シム・チャンミンの顔だった



グッときたんだ
間近で見るその顔は、全く別人の様だった



俺を蕩けるようなキスで翻弄し、ドキドキさせていた男の姿は欠片も見当たらず



自分が抱いた男とは思えないほどの
ゾクっとする〈オトコ〉の魅力を感じた



思わず、背筋がきゅっと締まって
MAXを見つめると



再び、彼は表情を緩めて
その長い手足をいつもの様に器用に俺に絡め



「ユノぉ~そんな怖い顔して!僕はね、ユノの存在を力に変えていきたいんだ。社長にもちゃんとあなたの存在を認めて貰いたいからね」



そう言ったMAXは、俺が意識しないうちに寄せていたシワをほぐす様に眉間にキスを落とす



『社長に認めてもらうって、おまえ。恋人がいるっていうことを、しかも男の恋人がいるってあの社長に認めさせんのかよ…どう考えてもNGだろうが』



アイドルや俳優に恋人の存在が見え隠れするだけで、ネットはあっという間にその情報を拡散させて



付き合ってもいない同士を恋人と確定させたり
逆に真剣に交際しているふたりを別れさせる様なデマ合戦を繰り広げることは



今のこの世の中の、日常茶飯事だ



MAXは
今のこの国の芸能人の中で、確実にトップに君臨していると思う



その男に恋人騒動なんて持ち上がろうものなら、大パニックになる



半年ぐらい前に
ドラマで共演した美人女優との熱愛説が出た時は、そりゃもう大変だった



店にいる同僚のMAXのペンは本気でパニックになり、あの悪魔の様に恐ろしいヒチョリヒョンですら持て余して彼女を早退させた



ネットのタイムラインは彼の名前で埋め尽くされて、相手の女優には抗議が殺到したらしい



この女優があわよくばMAXと付き合いたいと思って記者と示し合わせ仕組んだことが後々バレて



結構人気のある女優だったのに引退するまでに追い詰められたほどだった



その男に
恋人が…しかも男の恋人がいるとなったら…



俺は急に怖くなって
誰かが見ている訳でもないのに、辺りを見回し小走りになる



くそッ…



そんな小心者の自分に
なんだか無性に腹が立ってきて



俺はチキン店も素通りして家に走り出した





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耽溺 第2章 ~密事 1~
2016-03-18 Fri 18:00


二人のキャラが若干崩壊しています
ご承知おきください




俺はチョン・ユンホ
29歳、血液型はA型



紳士服ブランド“jil-ju”でショップスタッフをしている



最近、久しぶりに恋人が出来た



今まで付き合った人の中でも(…と言ってもこの歳にしてはそんな多くねーけど)



これでもかってくらい相手にベタ惚れしてる



……うわっ俺ってば、ベタ惚れとか!!



何言っちゃってんだよ!恥ずかしい
いや、でもさ、これがまたほんとに可愛くて……



〈チョン・ユンホォッ!!!てめえ、また1人でニヤつきやがって!〉



女に見紛うくらいにきれいな顔をしているくせに…ヒチョリヒョンから繰り出された恐ろしく素早い蹴りが俺を襲う



『ごめん!ヒョン!』



“jil-ju”の一号店であるこの路面店で、店長を務めるキム・ヒチョルは俺の入社当時からの良き先輩で遊び友達だ



最近恋人が出来た俺とは逆に、モーションをかけてたお気に入りの女に振られたヒョンは、恋人を思い出してニヤける俺を目の敵にしてる…気がする



そんなヒョンからの蹴りがさらに襲いかかってくる前に、俺はストックに逃げ込んだ



ヒョンに蹴られた脛を摩りながら、ストックで品出しする商品をチェックしていると



《おまえさーもうちょっと時と場合を考えてデレてくんない?俺にとばっちりがくんだけど》



そう文句を言いながら、同じ様に脛を摩りながら同僚のイ・ドンヘが入ってきた



『ごめん…おまえもヒョンに蹴られた?』


《いきなりやられたんだぞ?ユノが1人でニヤニヤしてるから、店長の機嫌が悪くなんだよ》



ドンヘはブツブツ言いながら、俺の抜き出した商品を持って出て行った



最近ウチのブランドは売れ行きが好調だ
普段は毎日閉店間際に商品を品出しすることなんて無かったんだけど



ここのところ、100万ウォン以上するスーツもよく出て、毎日商品を補充しないといけなくなった



ヒチョリヒョンは、店をさっさと閉めて次なるお気に入りを探す合コンに行きたいみたいで



いつまでも品出ししないでニヤけていた俺に腹が立ったらしい



いや、俺自身はそんな顔をしてたつもりはないんだけどさ…



ヒョンは俺の脛に怒りの蹴りを飛ばし、さらに何も知らず近くに来たドンヘまで巻き沿いになった様だ



俺ともあろうものが…
恋人が出来たくらいで、こんな風にデレるなんてダメじゃないか。自制せねばならないな



って……そんなことが出来るかってんだ
だって、俺の恋人っていうのは……



〈チョン・ユンホォォォォ!!!ストックに閉じ込めんぞ!〉



ヒョンからの怒鳴り声に、俺は慌てて残りの商品を持ってフロアに戻った



商品の品出しを終わらせて、イライラがピークに達していたヒチョリヒョンを何とかなだめ先に帰した



ドンヘと店じまいを済ませ、駅の前で別れる



明日は休みだ
大好きな店でチキンを買って、久しぶりに家で一杯やろうかな



そう思って、チキンの店に歩き出す



チキン屋の手前に差し掛かり、ビルに備え付けてある大きなモニターを通り過ぎると



重厚感のあるオーケストラの音楽に乗せて走る一台の車がモニターに映し出される
トップメーカーの新車のCMらしい



運転席に座る男…



ただ前を見て運転しているだけで、全身から色男のオーラを放つ男が、ルームミラーに手をやって呟く



「Are you ready?」



俺は
立ち止まって、ショーウインドウに張り付く



そう
そんなセリフを言ってルームミラー越しにこちらを見つめている、その男こそ



この国のトップスターである俳優



そして
俺のベタ惚れしてる恋人



シム・チャンミンだ






今回もタイトル画、バナーをAli様より提供して頂きました

いつもありがとうございます

ホミンを愛でるAliの小部屋



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新作のお知らせ
2016-03-18 Fri 12:00



親愛なる皆様


ご無沙汰しております
おかわりございませんか?


いつもお運びくださり、ありがとうございます


月日は流れて
気づけば私がWITHツアーの初日を迎えた2月25日から一年が過ぎ去り、弥生に入っておりました


あの日リリースされた「サクラミチ」の曲が似合う季節も、すぐそこなんですね


こうしてみますと月日の経つのは案外早い気がします


来年の今頃は、ユノさんの除隊までカウントダウンが始まっているのですから


そう前向きに捉えて日々を過ごしていきたいと思っております



〈新作のご案内〉


本日より新しいお話を掲載させて頂きます


以前書きました「耽溺」の続篇となっております


「耽溺」全42話


内容はパラレル、カップルはホミンです


ドラマや映画でも、続篇やPartIIは肩透かしになったりがっかりするパターンも多く、そういう面で非常にプレッシャーを感じておりますが…


耽溺最終回に皆様から頂戴した温かいお言葉を励みに、出来る限り頑張りたいと思っております


広いお心で見守ってくださると幸いでございます


尚、途中で数日間お休みを頂戴する予定です
気長にお付き合い頂ければ嬉しいです


いつもの時間に更新予定です
どうぞよろしくお願いいたします




ゆんちゃすみ


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