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華筏 25
2015-10-31 Sat 18:00


大好きな2人をモチーフにしたお話です
R18表現を含みます
ご注意ください







自身の纏ったものを全て脱ぎ捨て
チャンミンに再び重なる



月光の手助けもあって
間近に迫るチャンミンの顔がはっきり見え…
俺は愛しい人の顔を撫でた



『チャンミン…愛してる』



何の飾りもない言葉だけれど
今の俺の有りっ丈の思いを紡ぐ



そしてチャンミンの返事を聞かないまま唇を塞いだ



チャンミンの舌が俺の唇をこじ開けて侵入してきて、俺にはそれが『愛してる』という俺の言葉への返答に思えた



彼の背中を抱き上げ、ボタンを外したチャンミンのシャツを脱がせる



脱がせたシルクと同じようなチャンミンの滑らかな肌の感触に、俺の指がこれ以上ないくらい敏感になり…



首筋
鎖骨
そして胸へと指を這わせる



さっき愛撫した小さな突起は
俺の指が再び訪れることを待っていたかのようで



触れた瞬間、貪りあっていた唇の端からチャンミンの吐息が漏れた



俺の指はその突起を唇に譲り
ウエストを優しく撫で、そしてチャンミンの中心で既に形作る分身に到達する



分身の先から溢れ出るそれを指で絡め取りながら、ゆっくりと上下に動かす



その動きのせいかチャンミンの吐息は
徐々に甘い声を乗せて俺の耳に届く



俺の指で
俺の唇と舌で
その美しい肢体をしならせるチャンミン



彼の漏らす甘い声が…
俺の唇から漏れる水音と少し荒くなった息だけの空間に色をつけて



目や耳をはじめ俺の感覚という感覚の全てが、チャンミンに夢中になって…それを表すように俺の分身も、完全に形を成していた



チャンミンの指がそんな俺の猛りに絡みつき、不規則な動きで翻弄してくる



直に伝わるチャンミンの指の動きだけで頭の中がスパークし、一気に昇りつめてしまいそうになった



彼を好きだと自覚してから
男同士の愛の形を調べてきたものの、いざとなると未経験の事に不安になる




勢いを増すチャンミンの分身を愛おしみながら、身体をチャンミンの横に移動させ、俺はもう片方の手で禁断の場所へ歩みを進めるが…



彼と身体を繋げるためにはそういう準備が必要な事を思い出し…俺の手は歩みを止めた



彼を抱いて、自分のものにしたいけれど
やっぱりチャンミンが大事だから、傷つけるのだけは避けたい



俺の動きが止まったことを察したのか
チャンミンが俺の頭を撫でながら上体を起こした



「ユノ…あなたが今考えてることは僕と同じなのかな。さっき言いましたよね?もう戻れないって」



チャンミンはそう言うと
驚くほど妖艶な微笑みを見せた



そう、それは
俺がいつも見惚れていた天使ラファエルの微笑みではない



魔性の微笑みだった







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華筏 24
2015-10-30 Fri 18:00


大好きな2人をモチーフにしたお話です







ゆっくりと歩みを進める俺の天使
そばまで来ると微笑んで俺の隣に腰掛ける



「もう少しワインを飲みますか?」



『さっき、チャンミンの残したやつもらったからもういいよ俺は』



そう言って水差しから水を注いだ
チャンミンは「じゃあ僕は残りを頂きます」と言ってボトルに残ったワインを全て注いだ



純白のパジャマを着て、蘇芳色のワインを口に運ぶチャンミン…



その色のコントラストが美しくて目を奪われ
そして彼の目の縁が蘇芳色とは違う朱に染まっていくのを目の当たりにした俺は



制御出来ないくらい頭がクラクラして



だめだ
これは絶対ダメな気がする



『チャンミン…俺…』



「どうしました?ユノ」



『お前のこと尋常じゃない目で見ちゃってる自分が恥ずかしいから、もう寝る』



正直にそう言って立ち上がった
ただ何気なくワインを飲んでる姿に欲情するって異常すぎるだろ、俺



みっともないけど
チャンミンの全身から滲み出る色気に俺は白旗を揚げた



俺のそんな姿を、言葉を…
チャンミンがどう見て、聞いたのかわからないけれど



チャンミンはワインをテーブルに置いて立ち上がり、黙って俺の手を掴んだ



俺はチャンミンに手を引かれたまま彼の後に続き、階段を昇る
そして扉を開けて、入っていった



月明かりでぼんやりと見える部屋の様子
この間休ませてもらった部屋ではなさそうだった



チャンミンはそのまま進むと振り向きざまに、いきなり俺の手をグッと引っ張るから、俺はそのままチャンミンに倒れかかってしまって



「ユノ…僕だって同じです。もう戻れませんから」



チャンミンは俺の耳元でそう言うと…
俺を受け止めたまま後ろに倒れた



そう…まるで漆黒の闇の海へ身を投げ出したかのように



二人の身体は重なったままベッドに沈んだ



俺の下で俺を見つめるチャンミンは
窓からの月光を受けて
自身の纏った純白のシルクのように輝いていた



美しかった…
彼が描く色鮮やかな華筏とは対照的に
色を一切拒否したかのような純白の美しさだった



チャンミンは
あの日と同じように俺の頬を両手で挟む
そして再び「もう戻れませんよ…」と囁くように言い、俺に口づけた



戻れない…
その意味は、わからなくてもいいと思った
あの日と同じように彼からの口づけを受けた俺は、もうそんなことを考える余裕などなくて



チャンミンが、ただひたすら欲しかった



さらに深くなった口づけ
どちらからともなく絡めあった舌の熱さを全身に伝えていく



彼の首筋を撫で、ボタンに手をかける
俺が愛した彼の鎖骨に指を移し、親指で形を確かめ…そのままラインに沿って手のひらを滑らせる



華奢そうに見えた彼の身体は胸筋がしっかりと形を作り上げていて…その下方にある小さな突起に辿り着いた俺の指は、それを挟み込んだ



柔らかいそれは
俺の指の動きに合わせて徐々に硬くなり
その反応が俺をさらに刺激した



俺は唇を離し、彼に倒れこんだままだった上半身を起こし膝を立てチャンミンに馬乗りになる



『戻れない?それは俺が言う言葉だよ。チャンミン、俺はお前を絶対に離さない』



そう宣言して
ゆっくりと自分のボタンを外していった







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華筏 23
2015-10-29 Thu 18:00


大好きな2人をモチーフにしたお話です







チャンミンの口腔内を味わい尽くして
唇を離す



でもお前を離したくないから
しっかりと身体を押し付ける
俺とキッチンに挟まれて動けないチャンミン



「ユノ…」



俺にされるがままのチャンミンは
そう呟きながらキッチンに手をかけて自分の身体を支える



抵抗しないのをいい事に俺はチャンミンの首を撫で、肩から脇へ手をスルスルと滑らせていく



「んっぅふっ…」



声にならない吐息を漏らしチャンミン
その吐息をまた吸い尽くすように唇を塞いだ



息が苦しくなったのか
チャンミンが濡れた手で俺の胸を叩く



食器を洗っていた手は泡だらけで、俺のワイシャツにどんどん泡がつく



じんわり冷たくなって
やっとチャンミンを解放した



泡がたくさん付いた俺を見たチャンミンが



「ごめんなさい」って言うから



『いや俺が悪い、止まんなくて』



って俺からも謝った



やばいな…俺
もう頭の中が、チャンミンで一杯だ



「ユノ…そのままじゃ風邪を引くから。こっちに来て」



チャンミンがタオルで手を拭いてから、俺の手を引いて歩き出す。連れて来られたのはバスルームで



チャンミンはてきぱきとタオルを用意し



「着替え、多分僕の服で大丈夫だと思うので用意してきます。ここに置いておくので、入ってきてください」



そう言って俺をバスルームに押し込んだ



俺はそのままチャンミンもバスルームに引きずり込みたかったが…ここはなんとか踏み止まり、おとなしくいう事を聞いた



服を脱いで熱いシャワーを浴びる
さっきのキスで…硬くなっていた俺の分身も熱いシャワーで落ち着きを取り戻したけれど



俺…チャンミンが欲しい…
彼の全てを自分のものにしたい



今までは自分に一切縁のない世界だと思ってた〈同性愛〉という愛のカタチ



チャンミンを好きになってからは、恥ずかしいけど色々調べたりした



今は便利な世の中で、調べたいこと以上の情報もインターネットで手に入れられる



彼を本気で愛しているから
自分の欲求を吐き出すためではなく、ただ彼と身体を繋ぎ合わせたいという願望



そんな欲望が俺の中で最大限まで膨らんで



チャンミンの唇から溢れる吐息や
俺が撫でる度にしならせる身体が



今まで抱いたどんな女よりも艶かしくて



想像しただけでせっかくおさまっていた俺の分身が芯を作る



俺はそんな煩悩を振り払う様に、再度頭からシャワーをかぶった



バスルームを出ると
シルクのパジャマがきちんと畳まれ置かれていた
こんなの着るの初めてだ、俺



俺なんか寝る時はいつもTシャツに短パン、冬はスウェットに変わるだけで



…戸惑いながらも袖を通す



シルクのパジャマを着て鏡に映る自分に違和感を感じ苦笑する



リビングに戻ると、チャンミンはチーズをつまみながらワインを飲んでいた。この間も思ったけれど、彼はアルコールに強いみたいだ



俺の姿を見つけると



「やっぱりぴったりでしたね」と言いながら、キッチンへ消え、水指しとグラスを運んできた



「どうぞ。僕もシャワー浴びてきます」



自分が座っていたソファーに俺を座らせ、今度はチャンミンがリビングを後にした



チャンミンが飲んでいたワインに手を出して残りを呷り、それからグラスに水を注ぎ、一気に飲み干す



どうにもならないこの欲望を落ち着けたいけれど、アルコールも水も、いくら飲んでも気持ちを落ち着けるための安定剤にはならず



俺は、咽喉の奥が熱く感じて仕方なかった



チャンミンにこの思いをぶつけても、受け止めてくれるんだろうか…急に不安になる



いっそここに残されたワインのボトルを空にして、ソファーで眠ってしまえば楽かもしれないんだけれど



頭の中で自問自答を繰り返しているうちに扉の空いた音が聞こえ



薄いブルーを着ている俺と違って純白のパジャマをまとったチャンミンが現れた



なぜだろう
彼の姿が天使のように見えたんだ



癒しを司る天使、ラファエルが
俺に向かってゆっくりと歩みを進めた







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華筏 22
2015-10-28 Wed 18:00


大好きな2人をモチーフにしたお話です








チャンミンに言われた通りに
彼の作ったシチューを平らげる



きれいに空いた皿をホラって感じで、チャンミンに見せた



よく出来ました、というように笑顔を見せたチャンミンの顔は立て続けに呷ったワインのせいなのか、それとも他の理由でか…紅潮していて



きれいな桃色に染まった頬が美しく
俺は思わず無言になってしまう
彼のそんな顔に欲情した自分を思い出して…



それでも、なんとか冷静になろうと、あれやこれやと彼に話しかける内容を模索していたら



料理とワインを交互に口に運んでいたチャンミンが急にその手を休めて俺を見つめた



「ユノ…今夜は一緒にいてくれますか?」



チャンミンの口から出た、今の俺の心を見透かしたようなキケン過ぎる言葉に、俺は生唾を飲み込む



ワインをたった一杯飲んだだけなのに、こんなに喉が乾くなんて…俺、もうほんとにヤバい



『チャンミンがいいんだったら…』



俺はカラカラの喉から声を絞り出して答える
チャンミンはスッと立ち上がりキッチンに消え、程なく水差しを持って現れた



彼がコップに水を注いで渡してくれる
なんか…前にもこんな場面あったよな
俺はどんだけ余裕ないんだよ、ほんと



その直後何故か二人の間に訪れた静寂
黙ってワインを飲むチャンミンと
黙って水を飲む俺



バクバクいう俺の心臓の音が、チャンミンに聞こえているんじゃないかとヒヤヒヤして



10分くらい続いただろうか
俺はその静寂に耐えられなくなって『ごちそうさまでした!』って頭を下げた



チャンミンも、どこかへ意識が飛んでいたのか、俺の声にピクッと反応して、慌てて「ごちそうさまでした」と返す



チャンミンが食器をまとめ始めたから俺もそれにならって続く。チャンミンがキッチンへ食器を下げに行けば、それに続いて行った



「ユノは座ってていいのに」



チャンミンはクスッと笑ってそう言うから



『チャンミンと一緒にいたいの、俺は』



なんて子供みたいな事を言って返す
チャンミンは…ますます頬を染め、その勢いで彼の耳まで赤く染め上げた



「そんなことを言って…ユノは僕をどうしたいんですか」



俺にそう問いかけてから、赤い顔を見せさせない為か俺に背を向け、食器を洗い始めたチャンミン



俺はその細い腰を後ろから抱え込み、有りっ丈の思いを返した



『チャンミンが…欲しいよ』



そう
愛しすぎる彼の質問は



これ以上ないところまで想いが昂ぶっていた俺には愚問だった



彼を抱きしめる腕に力がこもる
彼の体内に大量に摂りこまれたアルコールが
燃えているかのごとく



チャンミンのカラダが熱くて



思わず俺は
チャンミンの身体を無理矢理反転させて



その唇に
俺の思いのすべてをぶつけた



チャンミンの口内に残る
ワインの芳香が
一杯だけ飲んだワインよりも俺を酔わせて



彼の唇に出来たほんの少しの隙間に合わせて形を変えた舌をねじり込む



チャンミン…
もう俺
多分止められない



お前が



お前の全てが欲しいんだ









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華筏 21
2015-10-27 Tue 18:00


大好きな2人をモチーフにしたお話です







俺はそれこそ、目にも留まらぬ速さってやつでギャラリーを飛び出した



もちろん、俺のその速さの着火剤になってくれたユキさんに深々と頭を下げてお礼を言う



彼女はまた…
チャンミンとよく似た微笑みをたたえ



〈気が急いていると怪我をしますよ?くれぐれもお気をつけて〉



と俺を送り出してくれた



ギャラリーから駅までのたった数分ももどかしく、駅に着いてからは電車が到着するのがこんな長く感じた事はなかった



やっと到着した電車に乗り込む



窓から見える家々の灯りをぼんやり眺めながら、ヒートアップしていた気持ちを落ち着かせる



「ごめんなさい」の意味は結局わからなかったけれど…チャンミンが俺を待っていてくれているという事実はユキさんが証明してくれて



その意味は、本人に会ってからゆっくり聞けばいいと自分に言い聞かせる



彼の家の最寄り駅に着く



俺は、以前もらった地図を頼りに彼の家を目指す。以前と違って、夜だから分かりずらい所もあったが、ようやく彼の家が見えてきた



この前は不本意な事で訪れることになってしまった彼の家。玄関先まで見送りに出てくれたチャンミンに、何度も振り返って手を振ったっけ



そう思いながら一歩一歩彼の家に近づく
すると玄関先に人影が揺れて



チャンミンだ!!



チャンミンが待っててくれてる!!
俺の足は自然に駆け足になった



『チャンミナ!!!』


「ユノ!!!」



たった数日会えなかっただけなのに
こんなにこんなに会いたかったなんて



どちらからともなく走り寄り、二つの影が重なり合う



聞きたいことはたくさんあるはずなのに
俺から出た言葉は一番チャンミンに言いたかった言葉



『会いたかった』



そう言って、彼に口付ける
数日ぶりの彼の唇。でもすぐチャンミンから唇を離した



「ユノ、ごめんなさい」



なあチャンミン
その言葉は、今はいいんだ
今は…チャンミン、お前を感じたい



……でも、いくら暗いとはいえ、こんなところを誰かに見られたら大変だと急に冷静になる



チャンミンも同時にそう感じたのか、俺の手を引いて玄関に引き入れた



玄関のドアが閉まる
途端にチャンミンが俺の胸に飛び込んできた



彼の方が背が高い筈なのに、すっぽりと俺の胸の中におさまる



「ユノ…待っていました。僕、あなたの連絡先も何も知らなくて。しばらくギャラリーに行けないことを伝えたくても手段がなくて」



『俺もだよ。ユキさんにしばらく来ないって聞いて、理由を聞きたくても連絡出来なくて』



携帯電話はもはや一人一台に普及して、どこに居ても連絡が取れるようになった昨今とはまるで逆行しているかのような二人で



チャンミンは俺の胸から離れると、俺の手を引いてリビングに招じ入れた



俺はソファー座らされて、チャンミンはキッチンに消えていく。しばらくすると部屋中に良い香りが漂ってくる



チャンミンはダイニングテーブルに料理を運んでいる様だった



「ユノ…お腹が空いていませんか?多分、会社帰りに姉の所に行って、そのまま来てくれたんじゃないですか?」



確かにその通りで
俺はチャンミンの声と料理の良い香りに誘われる様にテーブルにつく



そんな俺を見て、チャンミンは…俺の大好きな微笑みを浮かべた



『すごいな!!』



目の前に並ぶ料理の数々に思わず声が出て
その瞬間に俺のお腹が鳴る



俺の前に座ったチャンミンが、笑った



「これは僕が作りました。それ以外は、昼に従兄の所で作って貰った物なんですが…よかったら召し上がってください」



チャンミンはそう言って、自分が作ったというシチューをよそってくれた



「ユノは…アルコールはやめておきますか?それとも少しだけなら?」



ワインを開けて、コルクの匂いを嗅ぎながらチャンミンが言ってきた。頭に以前ここに運ばれた経緯が蘇って思わず苦笑する



『大丈夫。この間みたいな事には金輪際ならないよ。一杯だけチャンミンに付き合う』



頭をかきながら答えるとチャンミンが笑いながらワインを注いでくれた



「この間は従兄も悪かったんですよ。僕が初めて誰かをあの店に連れて行ったものだから、調子に乗ったみたいで。ユノにしきりに勧めていましたから」



『そうなの?でも俺も浮かれて調子に乗ってたからさ。あの時は本当にごめん』



俺は改めて頭を下げた
チャンミンはワインを一口飲んだ後



「でも…あのことが無ければ、今日ここには来なかったかも知れないのですから。ユノを一生懸命運んだ甲斐がありました」



と言って、目を三日月のように細めて笑うから
俺は身を乗り出して



『コラッ!人のことを荷物みたいに言いやがって』



とチャンミンにげんこつをふりかざして見せる
そして、げんこつを振り下ろすかわりにチャンミンの頭に口付けた



「ユノ…」



チャンミンの顔が赤くなった



彼の作ってくれた食事も大切だけれど、やっぱり今はチャンミンに触れたくて



「僕の作ったシチューを残したら承知しませんよ」



チャンミンは照れ隠しなのか
そんなことを言ってワインを一気に呷った








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華筏 20
2015-10-26 Mon 18:00


大好きな2人をモチーフにしたお話です



拍手コメントの御礼

「悔恨–後篇–」にコメントを下さった〇チ様
はじめまして
コメントありがとうございます!
私自身もぜひその様な機会を持ちたいと思っております♡
これからもどうぞよろしくお願い致します


*----*----*----*----*----*----*----*----*


「ごめんなさい」


え?なんだそれ…
どういう意味なんだ?



ユキさんが彼から預かったという伝言に一瞬ドキッとしてしまう



しばらくその言葉に隠された真意を探り、一人黙り込んでしまった。「ごめんなさい」という言葉は、受け手側にとってどの様にも転ぶ語彙だ



置物のように固まっている俺を見たユキさんは、クスッと笑った気がした。チャンミンもそうだけど、この姉弟はこんな感じで笑うことがあって…ちょっと悔しい



〈チョンさんって…あの子が言う通りの方ですわ。〉



彼女は、チャンミンと同じ様に手を口元に添えて優雅に笑う。その姿が俺の愛しい人に重なる



『どういう意味ですか』



俺は少しつっけんどんな言い方で聞いた。ユキさんは慌てた様子で



〈ごめんなさい、気を悪くさせるつもりは全くなくて。ただ…私嬉しくて、思わず笑ってしまったんですわ〉



彼女はそう言うと、紅茶を口に運んでから続けた



〈チョンさん。私、あの子から話は聞きました。今までそういった話を聞く事はありませんでしたし、その相手が男性である貴方だと知って、始めはすごく驚きました〉



やっぱり、俺たちの事を知ってるんだ…先輩に言われた言葉が脳裏によぎり、思わず身構えた



〈チャンミンから少しはお聞きになっているかしら?私はあの子の家族の中で、あの子の一番の家族でありたいと思っています。だからあの子の事は全部応援したいと思っていますわ〉



『ユキさん…』



〈チョンさんが…チャンミンを大切に思ってくださっているのなら、どうか私以上の一番になってあげてください〉



俺は彼女の言葉の意味を確かめる
チャンミンと俺の事を認めてくれるっていう事なんだよな?



〈チョンさん。あの子は今、命をかけて書き続けていた絵を描くことが出来なくなっています。ですから、どうかあの子を助けてあげてください〉



そう言った彼女の目から一筋の涙が溢れる
俺は頭をガンッと叩かれた気がした



そうだ



チャンミンに夢中になり過ぎて、彼がふと漏らした「描けない」という衝撃の告白が俺の中で隅に追いやられていた事に気づく



『ユキさん!その、チャンミンが描けないっていうのは何故なんですか?』



前のめりになって聞くが、彼女は指で自身の涙を払ってから



〈勝手だと思うのですが…それは、あの子から直接話すまで聞かないであげてください〉



と言い、頭を下げる
俺は慌ててユキさんに頭を上げてもらい



『チャンミンに会えますか?』と聞く



会えない事には何の進展も期待出来ない訳で



〈ええ…チョンさんは商社にお勤めですわよね?週末はお休みかと思いますが〉



『はい、明日明後日と休みです』



〈あの子の家は覚えてます?〉



『はい、駅に行けば思い出すと思います』



そう言って、以前彼に最寄りの駅までの道を書いてもらったメモをスマホで撮った画面を見せた



〈あの子は…今日も家でチョンさんを待っていますわ〉



彼女はそう言って
チャンミンとよく似た……あの綺麗な微笑みを浮かべた






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悔恨 (後篇)
2015-10-25 Sun 20:30


読者様お二方へ생일記念の短編です

BL表現を含みます
二人のキャラが若干崩壊しています
ご了承ください





そっちの嗜好もないっていうのに



男の恍惚の表情を思い浮かべて勃ってしまった情けない俺のバカ息子



そもそも泥酔しした俺を見捨てて帰った奴らのせいだ!



憎き同僚の顔を浮かべてギリギリと歯噛みをすると、バカ息子もようやく落ち着きを取り戻してきたから、再度昨夜の記憶を辿る



「ユノの大きいから、コレ僕の中に入るかな♡」



MAXは俺の息子をうっとりしながら扱いてて、そんなこと言ってたな



え?そうか?……だから喜んでる場合じゃないって言っただろ!どうしようもないな俺は!



やっぱり俺が挿れる方だったんだな、うん
よかった…俺の尻バージンが守れて…ってそんな安心はいらないんだよ!!



「ユノの…もうこんなになっちゃった!じゃあいただきまーす♡」



うわぁぁぁ!!



く、ク、쿠、口に咥えたぁぁ!!
MAXが!俺の息子を!!咥えてるぅぅ



俺はそこまで思い出したのがもう限界だった



猛烈な頭痛とありえない記憶に
俺の頭の中はとんでもないことになってる



ベッドからなんとか這い出て、自分の下着を探しだし恥ずかしい全裸の状態から抜け出した



近くのテーブルに置いてあったミネラルウォーターを開けて口に含む



少しほっとした



ソファーに腰掛けて
さっきの続きを思い出そうとするも
なぜか突然出てこなくなって



おかしいな
あれだけ順を追って
次々と鮮明に浮かんできたっていうのに



MAXが俺の息子を咥えた後が出てこない…



いや…待てよ



ぼんやりと…



彼が俺にコンドームを付けてから…



俺に背を向けて…四つん這いになって…



…………



そこで俺の記憶は、途絶えてしまった



どうやっても同じ記憶が繰り返されるだけで、その後のことが何にも出てこなかった



で…結局俺はMAXと最後までいっちゃったのか?!



ぐわぁぁ!
肝心なところが思い出せないなんて!!



交わした言葉よりも
思い出したいのは、そこなのに
その先が全然出てこない



なんだよ、肝心なところを覚えてないなんて
俺のバカヤロウ!



って男を抱いた記憶をリプレイさせたかったのか!!俺ったら!!



こうなったら、もうヤってもヤッてなくてもいい!とにかくいち早く、このおかしな状況から現実社会に戻らなければ!!



俺は急に正気に帰り、あちこちに散らばった自分の服をかき集めて部屋を一目散に逃げ出した



よし…



これでどっちみち何もなかった事に出来る



バカでかいマンションを出た俺は、右も左もわからないこの場所に途方に暮れながらも



スマホの情報を頼りにとにかく逃げた



ようやく見つけた駅から電車に乗る



MAXとひと夜の過ちを過ごしたのかどうかの真相は、もうこの際闇に葬る事にした!



自室に戻り、無事にMAXから逃げられたと思ったらホッとして腰が抜けた



よかった俺…
こんな記憶は早急に消し去るんだ!
あの雑誌は…もう絶対に買わないからな!!



肝心なところを覚えてないことも
こんなことになってしまった自分のことも
悔やんでも悔やみきれなかった



玄関から這いずってソファーに辿り着き
猛烈な疲労感に襲われていた俺は
そこで力尽きて意識を飛ばしたけれど



遠く離れた高級マンションの一室で
ベッドからゆっくり起き上がったMAXが



なぜか俺の免許証を片手に持ちながら
悪魔の笑みを浮かべていた事を



俺は知る由もなかった…






悔恨  −完−



拙い文章に最後までお付き合いいただき
どうもありがとうございました


皆様にお気に召して頂けたら、また違う機会に続きを書きたいと思います



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華筏 19
2015-10-25 Sun 18:00


大好きな2人をモチーフにしたお話です









会社の倒産
彼女との別れ



これだけでも先輩との会話は十分濃くて



〈男への恋慕〉という今の俺における最重要案件が加わったことで、気づくと先輩の店は閉店時間を過ぎていた



『ソンベごめん、全然仕事にならなかったよな。でも聞いてもらえてほんとに良かった。ありがとう』



俺は全て話し切ったことで、心のどこかにつっかえていた物が取れた感じがして…少し気分が明るくなった



男に恋をしている、という俺の告白を聞いた先輩は驚くかと思ったが、思いの外冷静で



〈お前が惚れたんだったら、別に同性だって何の問題もねぇよ〉



ってあっさり言ってくれて



〈ただ、周りには素直に祝福される恋愛じゃないって事は覚悟しておけよ?俺は応援するけどな〉



と言い、俺の肩をガシガシっと揺すった



〈ま、あんまりがっついてるって思われるのもカッコ悪いからな。しばらくは我慢して、週末にでも家に言ってみたら?場所知ってるんだろ?〉



先輩は何杯目かわからないビールを飲み干してから立ち上がり〈お前電車なくなるぞ〉って言ったから、俺も慌てて鞄を持って立ち上がった



先輩にお礼を言って、急ぎ足で駅に向かい
ギリギリ終電に駆け込んだ



先輩に言われた通り、この間泥酔した時に彼の家に行った。帰り道をメモに書いてもらい駅から電車に乗ったから、行ってみればなんとか思い出すかも知れない



俺もチャンミンのぼせ上がって、見境いなくなってただろうから、ここはひとつ冷静になるのもいいのかも知れない



そう思いながら家に帰った






翌日、そして翌々日と
普段通りの生活を送る



チャンミンの事を思わない時はなかったけれど…



あまりに急速に展開した分、俺の頭や心の中で展開について行けなかった所もあったから



この時間は良かったのかも知れない



そう思ったものの
やっぱり何かにつけて一番最初に浮かんでくるのはチャンミンの顔で…



整理しつつも余計にごちゃごちゃになってしまったり



まるで自分の部屋の掃除みたいだ
片付けていたつもりなのに、余計散らかる俺の部屋と同じ、心の中



チャンミンに会いたい……



ようやく明日週末を迎えるという金曜の夜
俺は彼に会えなくても、せめてチャンミンの分身であるあの絵に会いたくてギャラリーに寄る



あの絵は
今日もちゃんと俺を迎えてくれてホッとする
『ただいま…』って、いつも通りに絵に挨拶した



『なぁ…チャンミンはどんな風におまえを描いたんだんだ?どれくらいの期間で書き上げたんだろう。いつ頃書いたのかな』



俺は頭の中で絵に話しかけた



『おまえはきっとチャンミンの全身で描かれたんだろうな。彼の魂が宿ってるのが、俺みたいな素人でもわかるよ』



返答のない俺と絵との会話
でもやっぱり…この絵は描き手のチャンミンと共に俺の心を鷲掴みにする



かれこれ十数分、絵の前で時間を過ごす



そこにギャラリーの扉が開き、ユキさんが出てきた。すぐ俺に気づいたようで



〈チョンさん?こんばんは〉


『ユキさん…こんばんは』



この間のことといい、今日もチャンミンの絵の前でぼんやり佇んでいた俺のことが、気の毒に思えたのだろうか



〈チョンさん、よければ中でお茶でもいかがですか?私ではつまらないかもしれませんが…〉



と言って俺をギャラリーに招き入れた。彼女のそんな言い方に、チャンミンへの俺の気持ちを悟られていると感じ、少し動揺する



昨日先輩に言われた《周囲から素直に祝福される恋愛ではない》ということが頭をよぎった



今日も良い香りの紅茶を出され、ご馳走になる。ユキさんも同じよう紅茶を口に運び



〈この間お見えになったことをチャンミンに伝えましたら…次にチョンさんに会えたら伝えて欲しいって言われていましたの。「ごめんなさい」って…〉



ユキさんは…そう言ったんだ







本日20時半に、短編のお話を掲載させて頂きます。よろしければ合わせてご覧ください

こちらのコメント欄をクローズして、短編の方を開けさせて頂きました
感想をお聞かせ頂ければ幸いです


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悔恨 (中篇)
2015-10-24 Sat 20:30


読者様お二方への생일記念の短編です

BL表現を含みます
二人のキャラが若干崩壊しています
ご了承ください






俺の会社の女子社員も
みんな彼に夢中だった



熱愛騒動でも起きようものなら
ショックで早退するやつまで出る始末



その彼が



男から見てもものすごくかっこいい、その見た目とはかなりギャップのある感じではしゃいでいて

すごく可愛く感じたのを覚えていた



そんな感じで泥酔している俺を話し相手に、彼が楽しそうにジャンジャン酒を呷っていたのも覚えてる



「ユノヒョンのその顔でサラリーマンだなんて思えない、もったいないよイケメンなのに」

『そりゃどうもありがとう』

「モテるでしょう?女が放っておくわけないもんなぁ」

『全然モテねーよ。お前とは違うんだって』



MAXとの会話は、なんだか小気味良くて…
泥酔していたのにやけに会話が弾んだ



「おかしいなぁ、ほんとにモテないの?もしかしたら独特の雰囲気がいけないのかな」

『なんだよそれ』

「なんかユノヒョン、男が好きって感じ」

『はぁぁぁ?!』



そんなこと言われて軽くキレたな、俺



「現に僕が釣れてるよ」

『はい?意味わかんねー』

「僕に一目惚れされてるってコトだよ♡」



うぎゃぁぁぁ!!
耳元でそう囁かれた事を思い出しちゃった

うそーーーーん!!
MAXってゲイだったのぉぉ?!


ってことだよな?

俺に一目惚れしたっていうことは


それで…俺…MAXとヤったのか?!

俺がMAXを抱いたのか?!

うおーーーー!マジかよ?!



俺は頭が猛烈に痛い事を忘れて頭を振っちゃって、そしてあまりの痛さと色んなことへの後悔でベッドに倒れこんだ



えーと、それでどうしたんだっけ?



「僕、マジでユノヒョン好きになっちゃった。ユノヒョンは僕の事嫌い?」



そう言って俺の太腿を触ってきて…



そうか…向かい合わせの席だったのに、だから最初から前じゃなくて横に腰掛けてきたんだな!



サワサワサワって、彼の手が俺の太腿を撫で回して…



『嫌いじゃねーよ。前から好きだったし、MAXの事』


って、それじゃあ俺もガチってことじゃん!!
何言っちゃってんの俺ったら!!



あああ!!俺のバカバカ!

俺の〈好き〉はそういう意味じゃなくて、ペンだったって意味だろう!



「良かったー。じゃあ僕ん家行こう!」


ってMAXに連れて来られて、このバカでかい部屋に居るってわけだ…



そして…ヤったんだな…



「ん~んふっ…ハァ~ユノの唇ってふにふにしてて気持ちいい」

『そうかよ』

「ヤバい…僕、ユノのキスだけでこんなになっちゃった」


そう言ってMAXのナニを握らされて…



うわぁぁぁ!!

手が覚えてる!!ナニを握らされて指で上下させた感触をぉぉ!



「ぁッ♡ユノぉ気持ちイイ」

目を閉じて恍惚の表情を浮かべるMAXも思い出しちゃったぁぁ!!



で、何でそんなこと思い出しただけで勃っちゃってるんだ、息子よ!!バカかお前は!



情けないぞ!俺は
お前をそんな風に育てた覚えはない!!



とりあえずこんな情けない息子のことは放っておいて、先を思い出さなければ



「あぁッ…ねぇ、ユノのもすごく大きくなってるよ…うぉ、すげーデカい」



ぎゃぁぁぁ!

やっぱり俺の息子も臨戦態勢になってたんだ
デカいって…いやぁ?そうかよ
って喜んでる場合じゃない!!
ダメだコレは…



俺…結構ちゃんと覚えてるよ…



そう思い、まずはこのバカみたいに元気になってる息子をおさめようと、俺を置き去りにした憎き同僚の顔を思い浮かべた





레이카 씨   게이코 씨 
생일 마음속으로부터 축하합니다 !!


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華筏 18
2015-10-24 Sat 18:00


大好きな2人をモチーフにしたお話です









チャンミンはしばらく来ない…



彼の姉が言った言葉に動揺した
よく考えたら、メルアドも電話番号も
彼の連絡先を全く知らない事に今更気づき



自分の迂闊さにため息が出た



ユキさんも、俺が落胆する様子がわかったみたいで心配そうに見ている



『チャンミンはなぜ来ないのか…その理由はお聞きしても平気ですか?』



俺は思い切って聞いてみた
するとユキさんは少し考えた様子だったが



〈あの子は何も言っていませんか?〉



『何も、というのが何を指すのかわかりませんが…しばらくギャラリーに来ない、とは聞いていません』



〈そうですか…でしたら私から何かを申し上げる事は出来ませんわ。あの子に怒られてしまいますもの〉



ユキさんはそう言うと、目を伏せてしまう



そんなユキさんの姿に…チャンミンに何か良くない事が起きてるのではないかという不安が押し寄せる



だから俺は、簡単には引き下がれなくて



『いつになればチャンミンはここに来ますか?チャンミンに何かあったんですか?』



って、ユキさんに詰め寄ってしまう
彼女も、そんな俺の勢いに押されたのか



〈いえ、特にあの子に何かあったわけではなくて。あったといえばあったかも知れませんが、都合がつかないだけですよ〉



って答えてくれたけど



はっきりしない物言いに少しイラついてしまったが…これ以上、彼女に尋ねたとしても返ってくる内容に変化はないだろうと思った



チャンミンの連絡先を、聞いたら教えてくれたのかもしれないんだけど……



俺にはそんなことすらも頭に浮かばずにユキさんにお礼を言ってギャラリーを出た




なんでだよ……



昨日あんな夜を過ごした翌日にこれって
どういうわけなんだ



俺は昨日チャンミンとの愛を感じあった余韻に浸りながら歩いた帰路を



今日はトボトボと歩く



チャンミン…何かあったのか?



もし何かあったとしたら、俺が彼の連絡先を知らないように彼も俺の連絡先を知らなくて、しばらくギャラリーに来ない旨を言えなかったのかも



……出来ればそうだったと思いたい



チャンミン…お前の顔を見たい
この手で、お前の全てを包みたい



俺の中で燃え上がっていた感情が行き先を見失い、右往左往してる



昨日この時間は夕飯を食べてたっけ



食事しているだけなのに、先輩の店だったっていうのに、彼のちょっとした仕草にクラクラしてた俺



気づくと、昨日チャンミンを連れてきた先輩の店の前に立っていた



せめてもの慰めに
美味いもの食わせてもらうか
そう自分に言って店に入った



〈おお!ユノ。いらっしゃい〉



先輩は今日もいち早く俺を見つけて声をかけてくれる



〈ん?今日は一人か?〉


『ソンベ…腹減った』



俺はそう言って、歩み寄ってきた先輩に倒れこむ



〈うぉ?なんだ今日は。わかったわかった、席についていい子で待ってろ〉



先輩は俺の背中を軽く叩き、厨房に消える



〈ほら、今日はいい肉が入ったから特別メニューで食わせてやるよ〉



昨日の俺と今日の俺の様子を見て気になっていたのか。先輩は俺の話を聞こうとしてか、私服に着替えて料理を運んできてくれた



それでなくても、先輩もかつて在籍していた会社の倒産もあったわけで



〈ユノ。お前が話したいことを話してもいいし、俺から聞きたいこと聞いてもいいし。どうする〉



先輩に俺の前に腰を下ろし、料理と一緒に持ってきたビールを呷った



先輩はこういう人で…
いつも俺の指南役をかってでてくれている



俺は、会社の倒産、彼女にふられたこと



そしてチャンミンのことを…
包み隠さず、先輩に話した








本日20時半に、短編のお話を掲載させて頂きます。よろしければ合わせてご覧ください

こちらのコメント欄をクローズして、短編の方を開けさせて頂きました。
感想をお聞かせ頂ければ幸いです


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