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恋着
2017-04-20 Thu 18:00


こちらのお話は「ユノのお帰りなさいカウントダウン企画。」にて書かせて頂いた作品です




このお話はフィクションです
CPはミンホです。ご注意ください







帰ってくる…
あの人が、ここに…


身体中に電気が走るっていうのはこういうことなんだって、今初めて知ったんだ…






毎朝確認する事が義務付けられている社内メール


自社商品の雑誌への掲載を知らせる広報部の報告だったり
新製品の特徴や販促計画を知らせる企画部の報告だったり


今日はその中に
春の人事異動を知らせる人事部からの報告も付いていた


俺はシム・チャンミン
25歳独身、趣味はLEGO集め
ここ、株式会社クムソン販売事業部営業二課で働く会社員だ


クムソンは元は繊維メーカーだったけれど
今はそれだけでなく、主としてアンダーウェアの企画製造販売をしている


俺の仕事は
デパートやショッピングモールなどに出店しているクムソン販売店の管理、そして先方との取引だ


〈話が上手くないくせに営業なんか出来るのか〉


クムソンに入社して配属が決まった俺に父親が言ったその一言


実はその通り、俺は話し下手だしどっちかというと人見知りするタイプだから
営業なんか絶対に向かないと親は思っただろう


ただし話し下手で人見知りする性格は恋愛だけは別なんだけど…
って、それは親の知るところではないが


ともかく、入社して第一声で「向いていないから配属先を変えてくれ!」なんて言えるはずもなく
俺はあつらえたばかりのスーツを着て、販売事業部新入社員研修に臨んだ


そこで “あの人” と出会った


『ようこそ、我がクムソンへ!!
…ん?みんな緊張してんな!大丈夫。ほら、無理にでも笑顔になってみろよ。

人間ってさ。嘘でも笑ってると不思議と楽しくなってくるんだぞ』


根拠もなさそうな事を、さも本当の事のように話すのは
販売事業部主任のチョン・ユンホさんって人だった


ふぁっ…イケメン…
モロ、どストライク…


ちょっと黒目がちな切れ長の目
綺麗な顔の輪郭に通った鼻筋


柔らかそうで…美味しそうな厚めの下唇


恋愛では割とガツガツいくタイプである俺の
品定めするかの様な下心アリアリの視線に気づいたのか?


…っていうことは無いだろうけど、彼は急に俺へと目線を向けた


???
一瞬目があったと思ったら、途端に逸らされたんだけど…何で?


その後もチョン主任は、ちらちらと俺を見ている気がして
俺としては合わなそうな配属先になって憂鬱だった気分が一気に高まった


恋愛には積極的(但し、オトコが対象!)な俺
最近恋人と別れたばかりで諸々溜め込んでる俺


そんな俺が社会人としてスタートしたばかりの場所で、目の前にどストライクな相手がいれば…
それが上司だとしても気分は上がってくるもんだろ


7人だけしかいない新入社員だから
俺だけを特別に意識してちらちら見ているわけではなく
満遍なく見渡してるだけなんだろうけどさ


まあ、妄想の中だけで楽しむとしてもそれだけで
合わないって思ってた営業部での社会人生活が楽しくなる…そう前向きに思ったんだ


そして
そのどストライクなチョン主任が教育してくれた新人研修が無事に終わった頃
やっぱり、彼は俺を見てるって気づいた


チョン主任はやや黒目がちで、目線がどこを向いているのか読みにくいんだけど…
俺が意思を持って彼を見つめ返すと、俺の視線から逃げていくのが明確に見てとれた


そして更に、俺の背中を押してくれる事もあった


同期入社に、アンダーウェアを販売するにはうってつけっていう様なカラダの女の子が居て


……って、こんな言い方をしてるってバレたら
きっとセクハラの罪でコンプライアンス部門に吊し上げられるだろうけど


俺の恋愛対象はオトコのみだけど、さすがにその子の身体つきには目がいくくらいで
他の部の新入社員のみならず、噂を聞きつけた先輩社員もこぞってその子を見にくる程だった


彼女は最初から〈チョン主任って超カッコよくない?!私、絶対オトすぅ!〉と意気込んでいて


美人でいいカラダしてても、その言い方がいかにもミーハーで頭が悪そうにしか見えなくて
天は二物を与えず…ではないんだって思った


彼女のそのナイスバディを駆使した猛烈アピールにも、チョン主任は一度もデレることが無くて
それどころか、眉間にしわを寄せて嫌がってる風に見えた


もしかして同類?
嗜好が……同じ?


何となくそう直感が働いて、俺は勝負に打って出たんだ


たまたまトイレで会った時、すれ違いざまにチョン主任の耳元に顔を寄せて言った


「ねえ。俺を見てるでしょ、いつも」


その瞬間俺は
チョン主任の色白な身体が、みるみるうちに紅潮していったのを目の当たりにする


俺は思わず彼の腕を掴み、トイレの個室に引き摺り込んだ


『なっ、何するんだよ!』


チョン主任はそう言って俺を突き飛ばすも
その腕にはさして力が入っていない様に感じた


『シム君!冗談はやめろって!』


そしてそう言ったチョン主任はやっぱり、見つめる俺から目を逸らすんだ


「そうやっていつも目を逸らすのも知ってますよ、チョン主任」


スーツの上からでも分かるチョン主任のがっしりしたその体格
対する俺はスーツがあまり似合わない体型


だけど今は…その俺が彼の腕を押さえつけてる


『……だったら、もういいだろ。離してくれ』


何が『もういい』のかわからなかったけど
いつ誰が来るか分からない会社のトイレで、上司であるチョン主任をどうこうしようという気は元々無く、俺は身体をずらしてドアを開けた


この時は…俺は手を離したけれど


彼と目が合う回数が増えるほど
その手にもう一度触れたくなって


…もっともっと、近づきたくなって…


社会人生活を歩み始め、慣れない事だらけで疲れ果てた身体をベッドで休める時も


資料を渡してくれる彼の指や、俺を見る彼の黒い瞳を
毎晩思い浮かべるようになっていく


そして迎えた新人研修最終日、打ち上げの日


目が合った時に初めて目を逸らさなかったチョン主任を、トイレへ追いかけて行った


「チョン主任、何で俺を見てるんすか?
…俺がチョン主任を見てる理由が分かるから?」


並んで用を足しながら、サラッと聞いた


『シム君がいい男だから見てるんだ。悪りぃか』


「俺から言わせると、そういうチョン主任の方がいい男ですけどね」


横から見る彼の顔は正面から見るのとは違って、輪郭そのものが格別に美しく心底見惚れた
彼が言った言葉の意味も追求しないうちに、このいいオトコをもっと見たいと思った


…彼の、全部を見たいって…


打ち上げの会がお開きになり
それぞれ帰る方面が同じ人達が固まって歩き出す


『シム君、俺について来るのは何で?』


「同じ方向だからです。別に主任の後をつけるストーカーじゃないっす」


後ろに続いている俺に対して、口を尖らせながら詰問するチョン主任


顔も、スーツ姿も、ヘアスタイルも
バッチリキマっててすごくカッコいいのに
尖らせてるその厚い唇が…どうしても可愛く見えてしまうんだ


『あっそ。シム君はさ、どう?
女性物のアンダーウェアを扱うのって抵抗感ない?』


無言でいるのもおかしいと思ったのか
チョン主任は職場の先輩らしくそう聞いてきた


「自分は話し下手だし人見知りだし、営業って聞いた時はマジ無理!って思ったんですけど。
女性物の担当って決まったらある意味、天職かもしれないって思いましたよ」


『お?いいじゃん。入って早々自分の仕事が天職って思えたなんてさ。
新入社員の中ではシム君が勝ち組だな!』


この人の天然の明るさが、彼を若くして主任にまで出世させた理由かもしれない
それを象徴する様な優しい笑顔で、俺を振り返る


「俺、女には性的魅力を感じないんで。
セクシーなランジェリーを見ても、あくまでも商品としてテキパキ陳列出来そうです」


そう言いながら俺は
チョン主任のすぐ脇まで近づいて、彼の白い首筋に鼻を寄せた


「主任の匂いの方が興奮します…」






『待てって!研修で注意したろ!お前はせっかち過ぎるぞ!』


帰る方向が同じだった俺たちは今、その途中にあったホテルの一室に居た
ドアを閉める前に主任の首筋にむしゃぶりついた俺をチョン主任が叱る


研修で散々注意された
先方との商談を練習するロールプレイングでも、先を急ごうとし過ぎるって


でも、無理
その場の雰囲気に流されたんだとしても
…あなたと密室に居るんだから


「主任が悪いんです」


『あ?何でだよっ!』


何でだよ、って言うくせに
首筋をきつく吸い上げると掴んでた俺の肩を更にぎゅっと掴む


ようやくドアを閉めて廊下をもつれ合う様に歩き、部屋のど真ん中にあるベッドへと向かう


俺が思い切り突き飛ばした訳ではないのに
チョン主任は俺より重いらしく、ちょっと押しただけであっさりとベッドへ倒れ込んだ


「初めて見た時からチョン主任に惚れてたんです。俺」


『ふーん』


「ちょっと!ふーんって何すか?人が告白してんでしょーよ!」


俺の下で俺を見上げるこの人の
組み敷かれているのに、何処か優位な雰囲気に
自分の中に潜在していた征服欲が湧き出してくる


「俺。主任が好きです」


言っちゃった…でも、もう後には引けない


『俺は…好きとかってわかんねーよ。
シム君がいい男だなって思ってはいたけど、突然過ぎっからさ…そういうのわかんねー』


ホテルにまで一緒に来ておいて今更かよ…
思わず舌打ちが出そうになるも、グッと堪える


「じゃあ。キスしましょう、主任。そしたら自ずと答えは出てきますよ」


何度となくその唇に触れる事を妄想したこの人の唇を奪う


息継ぎの呼吸がその厚めの下唇から漏れる
それだけで俺のソコに血液を集中させてしまう


熱くて
何だかタバコのにおいがちょっと気になって
でも、あっという間にお互いの舌が痺れるくらい深くなっていって


初めて目にした彼の肌を全部
自分の舌と指で覚えさせるように、ゆっくりと満遍なく味わった


そう
チョン主任の身体の中の熱さも…知ってしまった






「どうです?まだわかんないっすか?」


ハダカになって
身体のあちこちにお互いの熱を証明する赤い痕を無数に残した後、彼に問うた


『わかんね』


「はぁ?!セックスしといてそれかよ」


事実
俺は主任の身体の奥深くに自分の欲を吐き出して
チョン主任もまた、俺の動きに導かれて自分の腹に白濁を散らしていたけれど


「じゃあ、もう俺の片思いでいいっすよ」


チョン主任の胸に落ちた自分の汗を指で拭ってから、彼の横にゴロンと寝そべった


『俺が戻ってきた時にシム君が一人前の営業になってたらさ。付き合おうぜ』


寝そべった俺をよそにチョン主任は身体を起こし
タバコに火を点けた後、そんなことを言ったんだ


「へ?主任、どっか行っちゃうの?」


『付き合おう』って言ってくれた事よりも
『戻ってきた時』という言葉が胸を突いたのは


もうかなりこの人が好きで、居なくなる事への怯えが芽生えていたからだと思う


『この新人研修を終えたら香港支社へ異動するんだ。戻って来るのは二年後。
どう?この期間で一人前の営業になる自信ある?』


……なるしかないっしょ
たった一回のセックスで終わりなんてあり得ない


……まだ “恋” をしてないでしょーよ


「主任の合格が貰えるよう、研修で学んだ事を忘れずに頑張ります。
戻ってきたら…俺と付き合ってくれるんですよね?」


『約束だな。じゃあ、仮契約。仮契約にあたって。
俺は主任って名前じゃないから、ちゃんと名前で呼べよ』


タバコを灰皿に押し付けて俺の方を向く主任は
そう言って小指を差し出した


「…ユノさん。俺、待ってます」


『ユノさん、ね…ま、いっか。じゃあ俺もとりあえず。
チャンミン君。戻ってきたら、その時がスタートだから』


そう言ってニコッと笑ったチョン主任と俺は
“恋人への仮契約” という名目の指切りを交わした






この二年で心に深く恋慕った想い人
ちょっとはにかんだ顔で、販売事業部に帰ってきたこの人と


“恋” を始めるのは、今日この日からだ


ユノさん
おかえりなさい







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微睡
2016-09-13 Tue 18:00


このお話はフィクションです
実在の人物には一切関係が有りません
ご了承ください






ああ…もう…
なんだよっっ、ヤメロって



気持ちいい
よくわかんないけど気持ちいいんだ



夢か?現実か?わかんねーけど
彷徨う俺の意識は身体のどこかに与えられている刺激をそう捉えて



俺はさっき…
確か急に空き時間が出来て
控室のソファーでウトウトしてたはず



いや…違うな
今俺は…揚州にいるんだから



今日は休暇をもらって、それで…



………



チャンミナ?
やっぱりおまえか?そうだよな?



いや、俺はまだ起きてないぞ?
夢なのかよ?それともコレは現実か?



まっ、どっちでもいいか



夢だとしても現実だとしても、こんな風に幸せな気持ちになってるという事は



チャンミン…
きっとおまえがそばにいるっていう証拠だからな…



-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*



あれからもう一年が経ったんだな



当たり前の生活が、当たり前じゃなくなる
そんな状況になって



こんな俺でも、馴染むのには案外時間がかかった



周りの仲間はみんないいヤツばかりだし
本来の仕事を活かすような活動をメインにさせて貰ってるから、苦労するような事も少ない



だけどさ



隣にいるあいつが…
いつも当たり前のように俺の横に立っているあいつが居ないんだ



これには…
一年が過ぎた今でも慣れる事が出来ない



チャンミナ…



おまえも割と楽しそうにやってるじゃないか
シウォンとドンへが一緒だという事で、俺も安心だという気持ち半分、羨ましいなという気持ち半分という感じかな



っていうか
羨ましい、よりか
ジェラシーを感じてるっていうのが正確だけど



一度会ってしまえば
次も会いたくなる…



次に会えたとしても
その次に会う事を約束出来ないかも知れない



だから…
機会が出来ても俺は友達と過ごすようにして、おまえに会いに行く事はあえてせずにいた



それはチャンミンも同じみたいで
休暇があっても俺に会いに来ることは無かった



もしかしたら…
あいつは意地っ張りだから、俺が会いに来ない事に腹を立てていて



「ヒョンがその気なら僕だって!」くらいに息巻いているのかも知れないけどさ



そうこうしているうちに
俺自身は兵役に就いてから一年が経ち
チャンミンもまた、兵役の残りが一年を切った



こんな風に“一年”という区切りが
その内容は大きく違ったとしても、同じ“一年”だという事すら嬉しかったりする



そんな思いが
とうとう俺の我慢のメーターを振り切って
あいつに会いに行こうという決断をさせた



こまめに様子を見に来てくれるマネヒョンに、チャンミンの様子を尋ねる
週末の休日には比較的自由に行動していると教えてもらった



〈うちのカフェにもよく来てるよ。チャンミンのやつ、最初は地下鉄で迷子になったらしくてさ〉



あはは、と笑うマネヒョン
そんな話を聞いたら俺の心配のメーターも振り切ってしまったみたいで



しっかり者のくせに、時々そんな子供みたいな失敗をやらかすあいつが…気になって仕方がなくなった



俺ってばちょっとした事で利き手を怪我しちゃって、チャンミンにダイレクトに連絡したくても、うまく文字が打てなくて



正直にマネヒョンへ、チャンミンに会いたいと伝えた
そして段取りを付けてもらい、チャンミンに会った



俺が嬉しさを隠しきれないで『チャンミナァ!』と笑顔で言ったというのに
あいつったら、ものすごく普通の顔で敬礼しやがった



なんだよぉ~
おまえ…実は俺と会わないで済んでて超ラッキー!ぐらいに思ってたのかよ?



俺だけなのか?
会いたくて会いたくて我慢してたのは…



でも次の瞬間俺は
相変わらずしっかりと鍛え上げた、美しい筋肉の付く腕に抱きしめられていた



「ヒョン…お腹にお肉つき過ぎだってば」



耳元でそんな事を言い、離れたチャンミンは
満面の笑みを浮かべていた



面目ない…ってそうじゃなくて!!
すごく久しぶりに会ったのに第一声がそれかよ!
いつまで経ってもおまえは毒舌マンネだなっ!



そう…
俺だけの永遠のマンネで
永遠の…愛しいパートナーだ






二人きりになってからも
毒舌マンネの“口”撃は止まず
俺は返す言葉もなくて、しゅんとしていた



本当だったら有無を言わさずその毒舌を吐く口を塞いでしまうんだけれど、怪我をしているからそうもいかず…チャンミンの前でちんまり座って叱言にひたすら耐えていた



でも…言いたい事を全部言い終えたのか
チャンミンはいきなりデレモードに突入して、じゃれついてきたんだ



この一、二年でチャンミンはグッとイイ男になった



もちろん昔から男前だったけれど兵役を控えて腹が据わったのか、今まではいつも俺の後ろに居るだけだったあいつが、俺を守ろうという雰囲気になっていた



でも今こうしてじゃれついている様はいつまで経っても変わらなくて、大人びたなと感じていたチャンミンの顔も、出会った頃のまんまだった



そんなチャンミンがあまりにも可愛くて、もう一つの我慢のメーターも振り切れそうになる
逆の手でチャンミンにいたずらしようとしてもうまくいかず、悪戦苦闘した



「ヒョン、僕が全部やるから…ヒョンはジッとしてればいいよ」



俺の身体を急に押し倒しそう言ったチャンミンは
出会った頃の様なあどけなさは一切影を潜め…俺だけに見せてくれるいつもの艶めいた顔になっていた



きっとチャンミンにいい様にされて、訓練で疲れてた俺は気持ち良さの余り呆気なく寝ちゃったのかもしれないな



微睡みの中でも
身体に充実感と幸福感を感じるくらいにさ



夢と現実を彷徨いながらも徐々に覚醒してくる俺の頭
そしてどうやら、違うところも覚醒しているみたいだ



目を開けるとそこには
頬を膨らましたチャンミンがいた



「僕に任せてとは言ったけど、寝るってどういうこと?ヒョンにはお仕置きが必要みたいだな…覚悟してね?」



昼間怒られた事は…今すぐ痩せられないから無理だけど、そっちのお仕置きだったら喜んで覚悟します、チャンミン様!



俺の上で服を脱ぐチャンミンのきれいな筋肉を見ながら微睡みの名残を楽しむ



怒られた事はとりあえず置いといて、チャンミンの甘いお仕置きを今は受けよう



もう一年…
あと一年…



これからも、永遠に
おまえと“一年”を過ごしていければいいな







親愛なる皆様へ

一年間本当にどうもありがとうございました



タイトルを提供して下さったAli様

お忙しい中いつもありがとうございます



ゆんちゃすみ





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眷恋 (後篇)
2016-05-22 Sun 18:00



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side Y



『チャンミナ…じゃあ明日から俺が“おはようのキス”をしてあげる』



・・・・・俺は今何を言ったんだ?



正直言って俺は酒にはめっぽう弱い
こんな子供騙しのカクテルを二本程度飲んだだけで、自分で何を言ってるかわかんないほど酔ったのか?



目の前で俺に手を握られうつむいていたチャンミンは急に顔を上げた



「いいの?ヒョン…うれしい…じゃあ僕、寝るね」



チャンミンは聞き取るのもやっとなくらいの小さな声でボソボソ言って、自分のベッドに潜り込んだ



えーっと…
って事はだ。
俺は明日の朝、チャンミンにキスをすればいいんだな?



・・・・・



オォイ!!ちょっと待て!!
どうして俺はこんなに胸がドキドキしてるんだよっ!



チャンミンは男だぞ?!
ドキドキしてる場合じゃないし、そもそも男にキスって俺は何を言っちゃってるんだよ



チャンミンもチャンミンだ!!



「いいの?」じゃねぇだろっ!!
「何言ってんの?」だろっ、そこは!!



俺はすっかり酔いも醒め(と言いつつ、酔ってたかどうかも微妙だけどさ)隣のベッドで丸くなっているチャンミンを見やる



チャンミンはあっという間に夢の世界に入っていったようで、酔ってた割に静かな寝息を立てていた



いや、確かにこいつは可愛い
マンネだし、目をかけてきたっていうのも正直な気持ちだ



気づくと隣に居て俺の世話を焼いてくれるし
俺の話すことをすぐ隣にいるというのにジッと見つめながら熱心に聞いてくれるし…



かといって、それは男同士でキスする理由にはならない



頭ではそう思いつつも



さっきの潤んだ目とか
ちょっと半開きになってた口とか
男のくせに妙に細いうなじとかが



目に焼き付いてしまって消えてくれないんだ
どうしたんだろ…俺は



ゆっくりと寝ているチャンミンに近づいた



細くて大きな身体を器用に丸めて
胸の前で手を揃えて布団にくるまっていた



スースーと規則正しく寝息が聞こえて
ちょっと大きめの口はぎゅっと真一文字に閉じられている



睫毛が長い…
大きな目を閉じていても、可愛い顔だってわかる



なぜだろう
俺の手は見えない何かに操られるように
彼の頭を撫でた



チャンミナ…
まだまだ親に甘えたい頃からおまえは俺のそばに居てくれたよな



「ヒョン!はいっどうぞ」



そう言いながらレッスンの合間に飲み物を持ってきてくれたり



可愛らしい顔で俺を見上げていたおまえは
いつの間にか俺よりも大きくなって



なぜかそれを気にして、猫背になってさ



年下だから時に甘える事もあったけれど
大勢の兄達に気を配るのは大変だったと思う



“おはようのキス”をしてくれなくて
っていう感情なんかわかんない
そんな風に真剣に悩むのも、おまえが根は真面目だからだ



チャンミンの丸い後頭部を撫でながら、そんなことを思う



愛おしい
可愛い



この気持ちは間違いない
自分でもよくわかってる



その上のよくわからない感情は
今はまだわかんなくてもいいか…



俺はチャンミンのベッドに潜り込んで彼の背の方に自分の身体を横たえた



そして自分の意図もよくわからないまま目の前の後頭部に口づけて、目を閉じた






腕の中の温かい存在が
俺の心を穏やかにしてくれる



自分の頭の中でどう認識しているのかわからないのに、俺の腕はその温かい存在を抱え込むんだ



夢と現を行ったり来たりしながら
モソモソと動くその存在がチャンミンだと認識した



目を開けると
背を向けていたはずのチャンミンが俺の腕の中で身体を反転させて、大きなその目でジッと見ていた



意識して、した事じゃない
昨日の一件が頭に残っていたのは事実だけれど



俺を上目遣いで見つめるチャンミンの頬を親指で撫で…俺はその唇に吸い寄せられた



『おはよ、チャンミン』


「…ユノヒョン…おはよ…」



唇が離れて互いに挨拶を交わす
チャンミンは少し顔を赤らめて、俺の胸元に顔を埋めた



「ヒョン…起きる時間にはまだ30分ありますから」



チャンミンはそう言って、もう一度目を閉じた
俺も『そっか…じゃあいいか』と彼に続けて目を瞑った



あまりにも自然に“おはようのキス”は交わされた
そしてその日から、後から風呂に入った方がもう片方の寝ているベッドに潜り込むのが普通になった



翌朝のキスも自然に交わされ
そのまた翌朝のキスもどちらからともなく交わされる



そのあとは、二人とも何事もなかったように普通にリビングに顔を出しみんなで飯を食い、支度をして仕事に行った



そんな風にして
俺とチャンミンの“おはようのキス”は日常化していった






この日は、俺
疲れが溜まってたのかな
それとも、どうかしてたのかな



それとも…それとも訳のわからなかった感情が、チャンミンの事が好きだと言う事だと気づいてしまったからだったのかな



いつものように寝ているチャンミンの横に身体を滑り込ませて、腕を回す
俺が来た事を夢の中でも気づいたのか、モゾモゾと動くチャンミン



「……っんっ……ユノ…ヒョ……」



彼が寝ぼけて言った言葉がなぜか色っぽく聞こえた俺は、下半身に血が集まっていくことに気づき慌てた



やべっ…俺ってば何で勃ってるんだよっ!



色々な事情と自然な流れでキスを交わすようになって、俺はチャンミンが好きだという自分の感情にも気づいたけれど



同性の、ましてや自分のグループのメンバー相手にソコを勃ててるなんて、本当にどうしちゃったんだよ…



俺は逃げるように自分のベッドに潜り込んで、ただひたすらソコが落ち着いてくれる事を待った



翌朝
そのまま寝てしまった俺は久しぶりに一人で目覚めた



いつも自分の側に居た温かい存在は当然なくて
隣のベッドを見てもチャンミンは居なかった



たった数日で
チャンミンの温もりがすぐそばにある事が当たり前になってたと実感する



でもさ…
これ以上一緒に寝て
“おはようのキス”を続けたら




もう、なんかダメな気がする



自分が自分じゃなくなってきてる気がして
チャンミンの事を…本当に好きになっちゃったみたいで、なんかこわいんだ



あいつを抱きしめて
アレがああなっちゃっただなんて…ヤバイだろ



チャンミンの事を…
抱きたいって身体が言ってるようなもんだから



頭をガシガシかきながらリビングに入ると
他のメンバーは誰も居なくて、チャンミンだけがソファーに座り、ゲームをしていた



足音に気づき振り返るチャンミン
俺だと認識した途端、今まで見た事が無いような大人びた表情をした



切ないような
苦しそうな顔



ああ…
きっとこんな気持ちなのかな
あの歌詞にこめられた心情っていうのは



あの曲は、他の女の子といたという噂を聞いた彼女が怒ってキスをしてくれなかったっていう意味だけど



俺たちはもっと複雑な気持ちなんじゃないか?



チャンミンのそんな苦しそうな表情が堪らなくて
俺はソファーの後ろから彼を抱きしめた



『ごめんな、チャンミン』


「ユノヒョン…僕、なんだかどうしよう…』



ついこの間と同じようなセリフを言うチャンミン
そして俺は上ずってしまったこの間よりも落ち着いて聞いた



『どうした?チャンミナ…ヒョンに言って?』



毎朝嗅いでいたチャンミンのシャンプーの香りが鼻をくすぐって、抱きしめる腕に思わず力がこもる



「ヒョンが…僕…ユノヒョンが好きだ」



チャンミンは抱きしめた俺の腕に自分の手を重ねた



チャンミナ…
なんか、俺たち
一気に両思いになっちゃったぞ



でもさ
恋なんて始まるときのルールなんかないんだから
これでいいんだ



大人になったおまえで
この曲を歌ってくれ



抱きしめていたい5分だけでも
感じ合ったその続きは …tonight




今夜
俺のものになってくれ






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眷恋 (前篇)
2016-05-21 Sat 18:00



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いよいよだ…



今年は俺たちにとって大きな転換期となる
そう、この国に生まれた男子にとって重大な責務に臨む



俺はもう残された時間は余りなかった
今までがむしゃら突っ走ってきたから、結局ぎりぎりの年齢になってしまったんだ



このグループは俺ともう一人
目の前で黙々とスマートフォンのゲームに興じているチャンミンと二人だけだから…俺が行けば、こいつは一人になる



こいつにはまだまだ猶予があったから、本来だったら俺と同じようにそこまで伸ばすという案もあったけれど



チャンミンは自らそれを拒否した
「僕はユノと一緒に行きたい」と言った



だから今年
時期は4カ月ずれるけれど、二人で課せられた義務に臨む事にしたんだ



この国での最後のライブツアー



大きなドーム会場全てで、俺たちの今の姿をファンの目に焼き付けてもらいたいと思っていたから、いつも以上に選曲に時間がかかった



二年間の空白の時間があっても俺たちの事を覚えていて欲しいという思いで、俺は自分の考える曲を推したしチャンミンもそれを譲らなかった



「僕〈NO〉を歌いたい」



突然チャンミンが言い出す
〈NO〉か……懐かしいけれど同時に辛い記憶も蘇る時期の曲だ



〈NO〉と同じ時期の曲は当然これまでも選曲してきたけれど



この曲は俺とおまえにとっては、何だかくすぐったい記憶が蘇ってきて…俺は思わず会議中の机の下でチャンミンの手を握った



-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*



ソウル市内の宿舎
五人いたメンバーは二人と三人という組み合わせになって同じ部屋で寝起きをしていた



俺はチャンミンと同室だった
親友のキュヒョン共々毒舌のブラックマンネとも言われていた彼は、実はすごく気配りが出来て宿舎に帰れば甲斐甲斐しく世話をやかれた



チャンミンは他の兄達へも何かと世話をしていたけれど、俺はリーダーからか余計に気を遣われていた気がする



黙っていても気づけば隣にいて
俺のために動いてくれるチャンミンが可愛くて仕方なかった



とある日
韓国での活動中、この後予定されている日本でのアルバム曲の歌詞が配られた



マネージャーが運転する車で宿舎に戻った俺たちは食事を済ませた後
各自思い思いにその内容に目を通していた



俺は一番乗りでシャワーを済ませ、日本で飲んで以来ハマっているカクテルドリンクの缶を持って部屋に戻った



自分のパートの歌詞以外も、曲そのものの意味を理解するために韓国語の訳を読みながら意味を頭に入れていく



アルコールが少し入るとテンションが上がり、歌詞にに込められた思いがスゥっと入ってくる気がして、最近よくやっていた



ご機嫌ななめlady
おはようのKissもしてくれなくて
このゲームをクリアするには...?




なんか、いいな
今までにない大人の雰囲気で…
歌詞を読んでいきながら、ちょっと違う俺たちを見せられる気がした



何度も繰り返して読んでいるうちに曲の雰囲気に入り込んでしまったようで
俺の真後ろにぴったり寄り添って覗き込むチャンミンに気づかなかった



『うわぁぁぁ!!いつからいたんだよっ!』



耳元にかかるチャンミンの息がくすぐったくて急に現実に引き戻される



「10分くらい前から居ますって。歌詞を一通り読んだ後シャワー浴びてリビングでビール飲んでから来ました」



こいつは酒呑みだから、多分ビール飲んだイコール数本飲んだが正確なところで
案の定俺の肩に乗せる顎が熱っぽくなっていて
どうも、だいぶ酔ってるみたいだった



「ユノヒョン…僕どうしましょう」



チャンミンは顎を肩に乗せるだけでなく、おぶさるように俺に身体をもたれさせてくる



アルコールのせい?
それともさっきまで読んでいたsexyな雰囲気の歌詞にのめり込んでいたせい?



チャンミンの息が耳にかかるたびにゾクゾクして
背中に伝わるチャンミンの心臓の音が俺の鼓動を速める気がして



『っ…チャンミナ?どっ、どうかしたのか?』



彼に答えた言葉が上ずってしまう



「ユノヒョン…僕…この曲の出だしを歌う自信がありません」



ビールは酔いが醒めるのも早いし酔いが回るのも早い



チャンミンは数本のビールのせいで呂律が回らず、低めの声でやけに早口気味にそう言った



『どうして?おまえがAメロだなんて、歌唱力がどんどんアップしてるっていう証拠だろ?』



事実
双璧のメインボーカルがいるグループ内でチャンミンのパートはそんなに多くはなかった
だけど俺は、こいつの伸びのある声が好きだった



普段の喋る声とは結びつかない美しいハイトーンボイスは、その実力で合格を勝ち取った実績に相応しいもので初めて聴いたときは鳥肌が立ったっけ



「自信が無い」という発言はリーダーとして聞き捨てならない。これはしっかり理由を聞かなければならないと思った



『チャンミナ。俺にちゃんと理由を聞かせて?』



自分の身体を捻って背中にもたれるチャンミンを自分の方に向かせ、手を握る



俺はリーダーだ
グループのマンネで、どちらかというとネガティヴ傾向があるこいつのことは守ってやらなければならない



チャンミンは、大きな瞳でジッと俺を見つめた



「僕、女の子と付き合った事があってもそういう経験も乏しいのに…こんな雰囲気のある歌詞はどうやって表現したらいいかわかんない…」



・・・・・



どうしたんだろ、俺
チャンミンの瞳が潤んでいるように見えて
胸がドキドキしたんだ



可愛い女の子に上目遣いで何かを強請られているような錯覚に陥った



「ヒョン…僕、“おはようのキス”なんてした事ないから、“してくれなくて”っていう気持ちがわかんない」



・・・・・



わかんない…としょんぼりうな垂れた
チャンミンの細くてきれいなうなじ



少しだけ赤く染まって見えた



同じようにシャワーを浴びた自分からもしているはずの、同じボディソープの香りがほんのり俺の鼻をくすぐって



俺の中で
何かよくわかんない感情が芽生えたんだ






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艶麗 (後篇)
2016-04-20 Wed 18:00


このお話はフィクションです
R18表現を含みます
ご注意ください





「ずっと前から…この日を待っていたよ…」


「寂しかったんだよね?僕も同じだったから…わかるよ」


「ねぇ、知ってる?花海棠のもう一つの花言葉を…」



耳元で囁かれる魔法のような言葉が
俺の身体の上で揺れている彼から放たれたものだということに気づいた



公園のベンチで彼の言葉による麻酔をかけられた俺は



どこか分からない殺風景な部屋にぽつんと置かれたベッドの上で彼を抱いていた



いや…
抱いていたというのは的確じゃない気がする



海棠の花に
俺という存在が抱かれているような…



彫刻みたいな美しい裸体に宝石のような珠を光らせて



あの蕾のようなまん丸の瞳に妖しい色を灯し俺に跨る男



あまりにも信じられない光景が
やっぱりこの男は花の精という名の妖魔だったと思わせて



連日の夜勤で蓄積していた疲れが
こんなありえない状況をも受け入れてしまう
そんな自分を作り出しているんだろうか…



「…んっ…はぁ…」



俺の胸に両手をついてバランスを取り、リズミカルに体を揺すりながら溢す艶めいた声



同じ性を持つこの男のそんな喘ぎに
俺は完全に溶かされて



その甘い色のついた声を尚も聞こうと
男にしては細すぎる腰を支えながら、下からの突き上げをきつくする



「…ぁあ……花海棠のね…っん…もう一つの花言葉は……っ…」



身体を俺に揺すられながらそれでも花言葉を説明しようとしている男の身体が、海棠の花のようなピンク色に染まった途端



一際大きな声と共に仰け反って俺に倒れ込んだ



彼と身体が重なっているところに生温かい液体の存在を感じ
彼が花の精ではなく生身の人間だと今更気づく



俺は倒れこんでいる彼の身体を片手で抱き返し
自分との位置を変える



男を抱いた経験なんかないけど
もう今更引き返せない



疲れてると性欲が無駄に増幅して
俺の上で吐精した男に一層欲情した



びっくりするほど細くて長い彼の足を小脇に抱え
俺自身の昂りを彼の最奥に押し進める



直に伝わる粘膜の感触
経験した事のないその感覚が脳内にありえないほどのアドレナリンを放出して



生身の人間であると気づいても尚
この男はやはり海棠の花の精だという錯覚に陥る



激しく打ち付ける肌の音と
男の身体からは出るはずのない液体が奏でる水音が無機質な部屋に響き



俺の錯覚は、再び真実味を帯びた



その液体は
海棠の花の蜜なんじゃないかって…



俺は
脳内に充満するアドレナリンと
その花海棠の蜜に誘われ



彼の中に欲を放った



彼に倒れこんで間近で顔を見つめる
吸い寄せられるように唇を寄せた



甘い香りに魅せられて
甘い蜜を吸う蝶のように



『もうひとつの花言葉って…?なぁ、おまえは花の精なの?』



汗で額に張り付いた少しカーブする髪の毛をいじりながら尋ねる



「欲張りだね…一気にふたつも質問して」



ふたつめの質問は、まともに受け入れられない内容だ思うんだけど
彼は、また「ふふっ」と微笑した



「花海棠のもうひとつの花言葉は〔艶麗〕だよ。そして〔艶麗〕を言い換えて〔妖艶〕とも言われてる」



艶麗…
妖艶…



やっぱりこの男は花海棠の精なんだ



だってその花言葉は
俺の目の前で事後の気怠さに頬を染めている
この男そのものだったから



「もうひとつの質問は……あなたの想像に任せるけど。僕にはチャンミンっていう名前があるということだけ教えてあげる。〈おまえ〉じゃないからね?」



ちょっとだけ頬を膨らませ、怒ったように言う
そして快楽の余韻に浸るかのように目の縁を朱に染め、俺の唇を指でそっと撫でる



そもそもお互い名乗ってもいないんだから
〈おまえ〉って呼ぶしかないんだけどさ



艶めいた目つきをしているくせに怒ってる様が何だか可愛らしくて、そんなことはもうどうでも良かった



『……チャンミン、か…なぁ、ほんとはチャンミンって』



尚も質問しようとする俺を制するように、俺の唇を撫でていた人差し指をスッと一本に立てる



そしてそのまま
チャンミンと名乗った花海棠の精は



美の象徴、楊貴妃のその様子から呼ばれるようになったという眠りの花となって



ゆっくりと瞼を閉じた





艶麗 -完-





くみちゃん様

貴女の誕生花で
貴女の大好きなチャンミンを彩りました

お誕生日おめでとうございます





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