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縁結 第2章 ~至愛 番外篇 最終話~
2016-12-30 Fri 18:00


このお話は「宮~love in palace~」のパロディです
R18表現を含みます
ご承知おきください




side Crown Prince Yunho



「ユノ……あなたは僕だけのものです……」



チャンミンの身体の奥で繋がった瞬間
言われたこの言葉



そして、その言葉を表現するように俺の身体を搦めとるチャンミンの長い手足



全てが俺の頭の中を沸騰させた



言葉ではもう表現出来ないくらいの“愛しい”というこの想い



そんな想いはさっきと同じ様に
彼の髪や瞼、ちょっと大きめの鼻、ツヤツヤの頰
ありとあらゆる所への口づけで精一杯伝えていく



何度でもいい
チャンミンの全てに口づけたいんだ



繋がった場所はすごく熱くて
そこからもチャンミンの想いを感じた



その想いをもっと受け止めたくて、俺はゆっくりと動き始めた



「ぅ……んんっ……」



目を閉じているチャンミンが眉間に皺を寄せる



『ごめん…つらい?』



動きを止めて
出来てしまったチャンミンの眉間に口づける



「違うんです…ユンホ様の…そのぅ…それが脈打つのが身体の中で分かってしまって」



『っ!バカっ!なんかそんな風に言われると恥ずかしいんだけどっ』



違うんだ
恥ずかしいって言ったのは、嘘だ



チャンミンの言葉が…
そんな事を言った彼の顔が…
何だかすごく艶めかしく感じて…



沸騰した頭の中が、もうどうにかなっちゃいそうだった



俺の腰に回るチャンミンの長い脚をゆっくり解き
胸につくくらい深く折り曲げる
もっと…チャンミンの奥まで感じたくなったんだ



「……っあぁ!」



仰け反るチャンミンの背中に腕を回し
しっかりと抱きとめる
この存在は…全て俺だけの物だというつもりで



『チャンミナ…愛してる。だから、ごめん…もう止められない』



眦から溢れるチャンミンの涙を舌で掬い取る
泣いていると思ったけど…チャンミンは笑っていた



そう
初めて見る様な、気高く美しい慈愛の顔で



深く貫くほどに俺の気持ちもどんどん溢れてくる
この人を愛して良かったと
そしてこの人から愛されている事も伝わってきた



部屋に飾ったたくさんのバルーンが月夜に照らされて、俺の下で俺の愛を一身に受けるチャンミンの身体にハート型の影を作る



美しい最愛の人は、大きく身体を震わせながら
ハート型を浮かべたその身体を白く染め上げた



『チャンミナ…』



最愛の人の名前を囁き
俺も最愛の人の身体に愛を注ぐ



何度交わしても足りないキスを繰り返す
チャンミンは自分の身体を収縮させるようにして注がれた愛を受け止めたのち



あっという間に、可愛い寝息を立て始めていた



ずっと繋がっていたいけれど
眠ってしまった愛しい人の邪魔をしたくない
彼から離れ汚れてしまった身体をきれいにする



冬の夜は長いけれど
もう俺も、最後のサプライズをしてから眠ることにしよう



チャンミンを守るために置いたトラのぬいぐるみ
そのぬいぐるみに着せた王室成人男子の正装のポケットに指を入れる



王室ではこの制度は特に用いていないけれど
お互いがお互いの物だという証が欲しかった



チャンミンは俺のものだと誰が見ても分かる
そして
俺はチャンミンのものだと誰が見ても分かる



お互いを束縛する魔法のアイテム



〈Supreme Love〉至上の愛…



俺とチャンミンの愛を表すのには、最高の形容詞が必要だと思ったんだ



その言葉を刻印したプラチナのリングを、眠っているチャンミンの薬指にはめる



そして
その指に口づけてから、自分にも同じようにはめる



目覚めた時に気づいて、喜んでくれるだろうか
それとも
ユンホ殿下に束縛された!と頰を膨らますだろうか



チャンミナ…ごめんな
嫌がられたとしても、俺はお前を束縛しまくると思う



俺って案外、やきもち焼きみたいだからさ



だからこれも作ったんだけど…
こっちは確実に拒否られるだろうな



〈シム・チャンミン 1988.2.18生まれ、所有者チョン・ユンホ 連絡は王室広報まで〉



犬の迷子札か!!って言われちゃうよな…
ハート型のペンダントは、そっとトラのぬいぐるみのポケットに戻しておいた



規則正しい寝息を立てるチャンミンの横で同じ布団に入る
彼の温もりが布団を気持ち良い温度にしてくれていた



これからもたまにはこんな夜を過ごしたいな
テミンには賄賂を送って…そうだ、テミンに言われてた宿題やってねー



今夜はこの温もりを満喫したいから、明日…早起きして絶対やらなくちゃな!



俺、チョン・ユンホは約束した事は絶対守るんだ!
だから宿題もやるし、チャンミンも世界一幸せにするぞ



指輪へそう誓い、互いの手を重ねる
結婚指輪を初めてはめた夜は、合房の儀ではない本当の初夜だった気がした



チャンミンの鼓動を子守唄にしながら
俺も心地よい眠りに落ちていった






縁結 第2章 ~至愛 番外篇 完~



最後までお付き合いくださりありがとうございました


ゆんちゃすみ



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縁結 第2章 ~至愛 番外篇 18~
2016-12-29 Thu 18:00


このお話は「宮~love in palace~」のパロディです
R18表現を含みます
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side Crown Princess? Changmin



僕の身体をゆっくりと確認する様に辿る
ユンホ殿下のその指が動くたびに、自分でもくすぐったくなる様な甘い声が漏れる



バスタブのお湯はすっかり冷めてしまったけれど
僕たちの身体は熱くなる一方だった



愛し合う事は、どんな形であってもいい…
〈合房(寝所を共にする事)の儀〉の心得にはなかった、ユンホ殿下と僕との愛の形



初めての時は
お互いに付いている同じものを、愛しいものに触れ合う様に触り合い、昂まる気持ちをお互いに満たした



ユンホ殿下の過去を見てしまった時
女性である過去の恋人に出来た事が僕に出来ないという事実が悲しくて



子供を産めず、殿下の血を後世に遺せない事に
自分自身の存在意義を見失ってしまった



でも元来勉強熱心な僕は、ありとあらゆる分野の本を集めている大学の図書室で様々な本を読み漁り、この身体でも愛しい人を受け入れる事が出来ると知った



あの時
僕は、初めて僕自身の身体の中にユンホ殿下を迎えたんだ



味わった事のない痛みは正直涙が出るほどだったけれど
その痛みは、愛しい人と身体を結ぶことで得られる幸せの代償だと感じた



今もまだ



ユンホ殿下の指を迎えたそこは、言いようのない違和感を覚えるけれど
殿下が僕の唇を甘やかすように啄ばんでくるから、その違和感も次第に頭の隅へと追いやられる



「んっ……そこ…ちょっとヤかもしれません…」


『痛い?ごめん』



慌てて指を抜くユンホ殿下
僕も慌ててその手を掴んだ



「ユンホ殿下の指と同時に入ってくるお湯が、ユンホ様が僕に直に触れられるのを何だか邪魔してる気がして…」



ユンホ殿下の首筋に顔を埋め
殿下の手を、二人の身体の間で昂まりあっているそこに導く



「僕はどこにも行きませんから…ね?ユンホ様。夜は長いんです」



「続きはベッドで…」
オクテの僕からは到底結びつかない言葉をユンホ殿下の耳元で囁く



『……なんかズルい。チャンミナのバカ』



ユンホ殿下は
とってもエッチな顔で笑う
そして
僕の手が導いた先で、ゆっくりと手を動かした



ピンク色の泡が
僕とユンホ殿下がお互いを欲しているという証を包み込んで



その泡が揺れるたびに
その証は愛していると脈打つ



ユンホ殿下のそれと僕のそれが重なり
そして僕とユンホ殿下の唇も重なる



『ハァ…ハァ…』
「ッフ…フゥ…」



合わさる唇の隙間から漏れる息も僕たちの愛の色に染められて
息が荒くなってきているのに何だか柔らかい色になって耳に届く



お互いの眉間に皺が寄った時
昂まり切った熱がお湯の中に放たれる



息を整えようとしてもユンホ殿下の唇が僕を離してくれなくて
思わずそのちょっぴり厚めの下唇に噛みついた



『イテッ…こら!何すんだチャンミナ!』



ユンホ殿下をバスタブに置き去りにして、入ってきた時とは逆に急いでバスルームを出る
タオルを頭に巻きバスローブを引っ掛けている間にユンホ殿下が出てきた



『悪い子だな~?そんな可愛い噛み方じゃ、痛いんじゃなくてもっとソノ気になるんだけど?』



ようやくバスローブを着た時、びしょ濡れのユンホ殿下にそう言って抱きしめられた



「あぁっ!!もう!びしょ濡れのまま抱きつかないでくださいっ!バスローブがずぶ濡れになっちゃうでしょっ」



僕のお腹の前で組まれているユンホ殿下の腕をぽかぽかと叩く
ユンホ殿下はもっともっとエッチな顔をして僕を覗き込んだ



『続きはベッドで、でしょ?どーせ脱ぐんだから俺の身体もこれで拭けばいい』



ユンホ殿下はマーキングをする犬の様に、ころころと僕のバスローブに身体を擦りつけてくる
この馬鹿力めっ…離れようとしてもユンホ殿下の腕はビクともしないんだ



人のバスローブで身体を拭き終えたユンホ殿下に、僕は呆気なく抱き上げられて
“続き”をする為のベッドに運ばれてしまった



「ばかばか!なんかユンホ様の顔がエロじじいに見えます!!」



僕に跨るようにしてのしかかるユンホ殿下
今度は胸をぽかぽかと叩き、押し退けようとする



『当たり前でしょ?エッチな事をするんだから…じじいではないけどね』



まだ濡れたままのきれいな黒髪をかきあげたユンホ殿下は、びっくりするくらいにカッコよくて
この人を選んだ自分を自画自賛する僕



…そんな事を考えるのも束の間で
僕は、ユンホ殿下から改めて贈られたキスであっという間に思考を蕩けさせた



お風呂で一度オフしたスイッチは
恥ずかしくて後ろ向きに逃げようとする僕の背中へ、甘噛みするユンホ殿下によって再び入れられて



二人に与えられた長い夜を象徴する様な
ユンホ殿下のゆっくりと優しい愛撫を全身で受ける僕



さっき、お湯に邪魔をされたところも
ユンホ殿下のちょっと節ばった長い指の形も分かるくらい、愛しい人を待ちわびている様になっていった



夜って
こんなに長かったっけ…



いつもの倍くらいゆっくりと流れていく時を噛み締めながら
ユンホ殿下の思いを僕の身体で包んでいった



『チャンミナ…愛してる』



何度言われても嬉しいそんな甘い声を聞きながら
僕は腕も脚もユンホ殿下の身体に絡める



「ユノ……あなたは僕だけのものです……」



僕の心からの言葉を“殿下”も“様”も付けず
彼の名前だけを呼んで、伝えたんだ







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縁結 第2章 ~至愛 番外篇 17~
2016-12-28 Wed 18:00


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side Crown Princess? Changmin



僕の愛しい人は案外手がかかる王子様らしい



髪を一緒に洗いましょうと言ったら
『じゃあ、チャンミンが洗って!』だって



僕の事を手のかかるお姫様と言ったけれど
ユンホ殿下も大概だよ…



でもいいんだ
だって今夜は…とっておきの夜にするんだから
僕も…ユンホ殿下を思い切り甘やかしちゃおう



ピンク色の泡が浮かぶバラの香りのバブルバス
そこで交わしたキスは、オクテの僕には余りにも刺激的で



それだけでもう
身体の奥が熱くなりすぎちゃった



ユンホ殿下も僕も同じ男だから
お互いを求めている事が、お互いの身体の変化でわかってしまうのが不便な気もする



手で隠してみたものの、きっと殿下にもわかっちゃったよね
…ユンホ殿下は全く隠そうとなさらないから、ちょっと目のやり場に困った



バスチェアーに座り目を瞑っているユンホ殿下の髪を、優しくマッサージしながら洗う
昔、こうやってテミンの髪を洗ってやったっけ…



ユンホ殿下の頭を洗いながら、小さい頃の思い出が蘇る



ヤダヤダ!と暴れるテミンを、好きなおやつをあげると言って何とか宥めながら洗った
それでも最後は観念して目をギュッと瞑り、僕が頭からざぁっとお湯を流すのも我慢出来たんだよな



テミンでも我慢出来たのに…
ユンホ殿下ったら僕がお湯を流す時になって目を開けちゃうんだもん
何か気になることでもあったのかな?全くもう…



ずっとクールだったユンホ殿下が、最近では時折お茶目なところを見せてくれる
どっちが本当のユンホ殿下なんだろう?



でも…どっちでもいいか…
僕だってどちらがいいかと聞かれても、絶対に選べないもん



執務室で真剣な表情で公務に取り組むユンホ様も
僕に頭からお湯を流されたせいで、シャンプーが目に入ったと大騒ぎするユンホ様も大好き



そして



お返しに僕の頭を洗うと言うのへ、ユンホ殿下はシャンプーとコンディショナーを間違えそうだからいいです、と断った僕に



『そういう意地悪を言うやつはこうしてくれる!』



と言いながら僕をがっしりと抱え込み、シャンプーの泡が残った苦いけど蕩けるような香りのするキスをしてくれるユンホ殿下も…大好き



「頭を洗いたいのに!」と抵抗するも、あっさりユンホ殿下の腕に捕まってしまい再びバスタブに引き摺られた僕



『バブルバスの泡で全身洗ってやる!いっぺんで済んで楽チンだろ』



訳のわからない理屈を言いながら満足そうに微笑むユンホ殿下



その嬉しそうなちょっとエッチなニヤけ顔を見ていたら明日の髪が乾燥してしまっても…もういいやって思えてきた



さっきから身体の奥が熱くなっていたのは
逆上せたせいじゃなくて
ユンホ殿下とのこの夜に、酔っていたからかもしれない



僕の髪に泡を山盛りに乗せて
『チャンミナソフトの出来上がり』とか言う
幼稚園児並のはしゃぎ具合も、ユンホ殿下の素顔を見た気がして嬉しかった



でも熱くなっていた身体の奥は、もっともっと熱くなる事を求めてしまっていた様で
バスタブに凭れたまま、泡を使って僕で遊ぶユンホ殿下に飛び込んだ



『チャンミナ…』



その声は、積極的な僕に驚いた声だったのか
それとも、僕にそうされて嬉しかった声だったのか



ユンホ殿下が僕の名を呼んだだけで、頭までカーッと熱くなった



「ユンホ殿下…ユンホ様…ユノ…あなたが好きです」



この広い東宮殿でたった二人だけの時間
愛しい人の名を初めて呼び捨てで呼んだ



この人を
〈王子〉でもなく〈皇太子〉でもなく
ただ、一人の人として愛していると伝えたかった



『…愛してる、チャンミン』



ユンホ殿下にその想いは伝わったのだろうか
殿下は僕の頬を両手で挟み込みしばし見つめたのち



さっき泡だらけにされて尖らせていたその唇で、僕のおでこに、鼻に、頰に、ゆっくりと口付けていく



『チャンミンの、この可愛いホクロのあるおでこも。ちょっと丸い鼻も。おいしそうなぷっくりほっぺも。全部俺だけのものだからな』



んもう…そんなくすぐったい事をサラッと言う…



「そんなことを改めて言わずとも、ユンホ殿下のものですけど。確認するために全部言い出してみます?」



嬉しいのに、やっぱり恥ずかしいから
ついそんな言い方をしてしまう僕



『ふーん。じゃあ、そうしようかな?えっとね、チャンミンのこの胸についた小ぶりな飾りも。それから、びっくりするくらい小さいお尻も。それと、案外主張の激しい前に付いてるこの…』



「ヤメてーー!ダメです!もう言わないでいいですってば…んっ…



ユンホ殿下の言葉に合わせて、彼の指がその場所を辿っていくから
怒って叫んでみたものの、僕の声はバスタブに浮かぶ泡と同じ色に変わってしまう



この人の全部に
僕は、完敗なんだと思った



ゆっくりと身体を這う指が、ピンク色の泡で僕の身体を溶かしてしまう様な感覚



ユンホ殿下が小ぶりな、とおっしゃったそれも
殿下の指のせいで色づいてしまって



案外主張の激しい、なんて言われちゃったそれも
もっともっと主張を大きくされてしまう



指と離れた場所でもまた
ユンホ殿下の舌に翻弄されていき
僕の舌の感覚すらも、溶けきっていた



びっくりするくらい小さいお尻と表現された所に
ユンホ殿下の指が及ぶ時にはもう



彼の愛を受け入れるために、僕の真ん中が綻んでいたんだ







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縁結 第2章 ~至愛 番外篇 16~
2016-12-27 Tue 18:00


このお話は「宮~love in palace~」のパロディです
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side Crown Prince Yunho



ちゃぷん
ちゃぷん…



バスタブの中で重なる身体
キスが深まり、重なる唇の角度が変わるごとに
チャンミンの身体もお湯に揺れる



嬪宮がゆっくりとくつろげる様にと作られたこの広いバスルームでは、そんな小さな水音も大きく反響して



白い湯気と
バラの香りが
その水音さえも甘く演出してしまう



想いがこもったキスは当然、その先を探してしまっていたから
チャンミンにもきっと、俺の身体の変化が伝わってしまっているだろう



でも…
まだまだ冬の夜は長い
性急にその先に辿り着く必要はないんだ



唇を離した俺は
目の前の愛おしい人を一番近くでゆっくりと見つめた



今のキスはチャンミンの頰も更に上気させて
彼のきれいなその瞳も、余計潤ませてしまったみたいだ



俺は…こんな目に弱いっていうのにさ



『髪を束ねればよかったな…気が利かなくてごめん』



細い首に張り付くようになってしまったチャンミンの長い髪を、一筋ずつ剥がしていく



彼が…この長い髪を切った時
俺は同性であるこの人を心から愛していると、正々堂々宣言しようと思っている



偽りの妃の姿から
真のパートナーとしてのチャンミンを早く見たい



髪をまとめて、頭の後ろに隠してみる
きっとチャンミンはどんな髪型になっても可愛いだろうけど



「濡れてもどうせ洗うからいいんですよ。そうだ、せっかくだから一緒に洗いましょう」



恥ずかしがり屋のくせに、言うことは案外チャレンジャーのチャンミン
いや、俺が意識しすぎてんのかな?



軍隊に行けば皆で一斉にシャワーを浴びると資料で見た事がある
並んで髪を洗うくらいどうって事ないのかも…



『じゃあ、チャンミンが洗って!』



……ちょっと調子に乗りすぎたか?
バスタブから勢いよく出てバスチェアーに腰を下ろした俺は、チャンミンの方をチラッと片目で見る



「んもぅ…今度は僕が尚宮さんですか?仕方ないですねぇ」



チャンミンはちょっとだけ頰を膨らましながらバスタブから出てきた



……それとなく手で隠しているチャンミンのも
やっぱりちょっと元気になってた事を確認してホッとする



俺だけが一人でヒートアップしてるのは
なんかイヤだから



「ワガママ暴君殿下?私めが今から髪をお洗い申し上げますゆえ、目を瞑ってジッとしてくださいませね?」



コ尚宮かトン尚宮に聞いたんだな…
目を閉じて腕を組む俺の顔を覗き込んだチャンミンが、ふざけて俺の過去のあだ名を呼ぶ



『暴君殿下だからな!わかんないぞ』



片目を開けてチャンミンの頬っぺたをちょっとだけ抓ってやる
チャンミンは笑いながら泡立てたシャンプーを乗せてきた



「初めてお目にかかった時に思ったんです…やっぱり王族の方は、生れながらの気品がお顔立ちに出ているなって。ユンホ殿下は更に頭の形まで整っているんですね」


『何それ…褒めてんの?』


「褒めてるんですよ。こうやって触ると頭の形がきれいだってすごくよく分かりますね。僕はちょっとゴツゴツしてるから…羨ましいな」



チャンミンの手が俺の頭を優しくマッサージしてくれる様に洗ってくれる
こんな大人になってから、誰かに髪を洗ってもらうなんて思いもしなかった



あまりの気持ちよさに、何処かの国の王様にでもなった気分がする
…って一応俺も王子だけどさ



裸のチャンミンがどんな風に俺の頭を洗ってくれてるのか、ちょっとだけ見てみたい…
そんな興味で目を開けた瞬間に、チャンミンが俺の頭をお湯でザァっと流した



『ぎゃー!目に入ったっっ!!』


「ちょっと!目を瞑っててって言ったじゃないですか!!」



ジタバタする俺に、チャンミンは慌ててタオルを取ってきた



びしょ濡れの顔をタオルで拭きながら「大丈夫ですか?」と心配そうに言うチャンミン
『いや…タイミングを間違って目を開けた俺が悪いんだ』と謝った



下心アリで目を開けたなんて口が裂けても言えない…



「コンディショナーをしますから、もう少し我慢しててくださいね。今度は流しますと声をかけてからお湯をかけますから」



優しいな、ほんとに
テミンの面倒を良く見ていたとご両親から聞いていたけれど、チャンミンは本当に気がきく



最初の頃は
“皇太子”という立場が妙なプライドを生んで、あれこれ世話を焼こうとするチャンミンの手を払った事もあった



食事の時、口元に付いたソースをチャンミンが拭ってくれたのをテミンが見ていて



後から〈オッパの鼻の下が超伸びてたよォ!ご馳走様っ!〉なんて冷やかされたりして、照れ臭かったのもある



皇太子である俺は、何もかもして貰って当然だという驕りがあったけれど
チャンミンの気配りや優しさに触れてからは、イ内官にも尚宮にも感謝する気持ちが芽生えた



『ありがとう…チャンミン』



何に対しての感謝の言葉なのか
自分でも整理できないくらいたくさんの事へのお礼の言葉は



「はーい、流しますよー」という言葉と共に
大きな音を立てて流されたお湯の音でかき消されたけれど



ありがとう、という言葉は
これからもずっと素直に言おうと思った



『今度は俺が洗ってやるよ』


「え、いいです。殿下はシャンプーとコンディショナーを逆にやりそうだから」



チャンミンめ、ばっさり言いやがって
そういうところにも気を遣えよな……







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縁結 第2章 ~至愛 番外篇 15~
2016-12-26 Mon 18:00


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side Crown Prince Yunho



チャンミンはズルい
ほんと、その一言に尽きる



ただそこに居るだけで、俺には十分眩しい存在だ
それなのに…俺をどうしようって言うんだよ



トラの着ぐるみを着た俺と同じことを考えていて、バンビのパジャマを着たチャンミン
笑顔を向けられただけで、その可愛さにノックダウンされた



バンビの着ぐるみ姿になり、ウルウルした眼で俺を見ながら小首を傾げる様は…
彼の得意技であるコブラツイストよりも鋭く俺に襲いかかる



あっという間に下半身に熱が篭るのがわかった



それだけで熱くなる自分のアレも情けないけれど
俺も若いんだし仕方ないだろ…
いいや、そうじゃない!若さというか…これは全て可愛すぎる我が妃のせいだ!



その上
一緒にお風呂に入ろう、なんて耳を疑いたくなる様な爆弾を投下するだから



意図してやってる訳じゃないのは百も承知だ
だからこそチャンミンのテミンとは違った、その天然小悪魔ぶりが癪に触る



これ以上俺を振り回してどうすんだよっ!



あれこれ違う方向に思考を向けて何とか理性を取り戻し、着替えを取りに自分の部屋に戻った俺



再びチャンミンの部屋に戻るとそこに待ち受けていたのは
可愛すぎる我が妃の、可愛すぎる姿だった



バンビの着ぐるみで床にぺたんと座り込んだチャンミン
自らが言いだした「一緒にお風呂に入ろう」という爆弾発言に照れて、腰砕けになった様だった



なんか、もう…完敗だと思った
チャンミンのために俺が色々考えていたサプライズが霞んでしまうほど



チャンミンの強力過ぎる“天然サプライズ”を
お見舞いされた気分だった



彼が自然に振る舞う事自体が
俺には嬉しいサプライズなんだって思ったんだ



案外手のかかる、俺だけのお姫様…
そんな風に言った俺を見上げたチャンミンに軽く口づける



ちょっと赤く染まった
可愛い頬っぺたの一番ツヤツヤした所へ…



彼本来の恥ずかしがり屋が前面に出ている以上
ここは俺から冗談を言って、少しでも照れてしまう雰囲気から逃れようと思った



子供の頃の記憶を思い出し、小さかった俺をお風呂に入れてくれた尚宮達に成り切る



暴れる俺をあれこれ手段を使って宥め、自分達もびしょ濡れになりながら髪を洗い身体を洗ってくれたっけ



暴れることは無いけれど
恥ずかしくて固まってしまったチャンミンを宥めながら服を脱がせる



チャンミンも尚宮嬪宮様ごっこにノッてくれて、ふざけながら服を脱がせていくことに成功した



俺ってば
自分がやる様にチャンミンの着ていた着ぐるみと、中のインナーを同時に脱がせようとしちゃって



チャンミンの顔が服で塞がれてしまう事態に陥るも、何とか彼の髪も引っ張らずに首から服を取ることが出来た



せっかくそういう意識を遠ざけていたのに
上半身の肌が露出した瞬間、慌てて胸を手で覆うチャンミン



それでもまだ
お互いが努力をして尚宮と嬪宮様ごっこを続けようとした



でも、限界だった
恥ずかしさで肌が紅潮しているチャンミンのうなじを見た瞬間、後ろから彼を抱きしめてしまった



女だという理不尽な間違いをされ王室に連れてこられ、そのまま右も左も分からない場所での生活を余儀なくされたチャンミン



見ただけでうんざりする様な量の書物が並ぶ難しいお妃教育を、弱音を吐くこともなく黙々とこなしていたチャンミン



居並ぶ王族の前でもその凛とした美しさで
堂々と皇太子妃としての威厳を見せたチャンミン



立派すぎる姿から一糸まとわぬ姿になった彼の
あまりに細すぎる首筋に胸がいっぱいになってしまったんだ



“出来損ない皇太子”とか
“ワガママ暴君殿下”とか
そんな風に呼ばれていた俺を信じてくれて



王室で共に暮らし、同性であるという大きな試練にも共に立ち向かってくれたチャンミンの
その細い身体に…目の奥が熱くなった



男同士という意識は、同じものが付いている身体を見れば一目瞭然だけれど
そういう事を超えて、俺はこの人を愛しているんだと思った



男同士だってさ
新婚は新婚なんだから



二人でバカみたいに着ぐるみのパジャマを着てもいいんだ



そして
いちゃいちゃしながら一緒にお風呂にだって入っていいんだ



念には念を入れてバラの香りのするバブルバスを用意していた俺は、ちょっとだけスケベ心が顔に出てしまったと思うけど



チャンミンの手を引いて
たくさんの泡が浮かぶバスタブに引き摺り込む



手を引かれ勢いよく俺の身体に飛び込む様になったチャンミン
そのはずみで彼の顔に飛び散った泡を指で拭う



チャンミンが好きだ…
もうそれ以上の言葉はない



いや、違うな



チャンミンを、愛してる…



彼と同じ様に意外に照れ屋の俺
言葉では何となく言いづらいから



俺の想いを込めたキスを贈る



彼への想いが次から次へとどんどん溢れてきて
そのキスは、ゆっくりと深くなっていった…







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